金顕洙(許秀哲)が弟に宛てた手紙の本当の意味を知った寅子。
正しく訳すと中を燃やす、ではなくて気を揉ませたと書いてあったのです。
手紙の翻訳が間違っていても正すことを諦めてしまった顕洙(許秀哲)。
正しい意味を教えてくれた香子(ハ・ヨンス)も顕洙と同じように諦めてしまった事が何度もあったのでしょう。
そして寅子の家に突然現れた小野知子(堺心春)、彼女も何か言いたいことがあるように見えます。
虎に翼第89話 香子(ハ・ヨンス)が正しく翻訳した手紙が判決を覆す!~前回までのあらすじ・ネタバレ~
寅子(伊藤沙莉)と航一(岡田将生)は涼子(桜井ユキ)の店がたびたび嫌がらせを受けていたことを初めて知りました。
警察にも相手にされず、次第に嫌がらせにも慣れつつあるという涼子様と玉(羽瀬川なぎ)の代わりに怒りの感情が抑えらない寅子。
改めて放火事件の証拠品を調べる寅子は弟・広洙(成田瑛基)に宛てた兄・顕洙(許秀哲)の手紙の内容に違和感を感じ、小野(堺小春)に協力を仰ぎます。
虎に翼第89話 香子(ハ・ヨンス)が正しく翻訳した手紙が判決を覆す!~どうしてふたりは結婚できたの?~
「私が気を揉ませたせいで心配をかけただろう」
香子(ハ・ヨンス)が読み上げた広洙への手紙は公判で検察側が読み上げたものと意味が大きく違っていました。
小野は汐見夫妻に「盗み聞きする気はなかったんです」と頭を下げ「どげんして2人はご結婚を?朝鮮人と日本人の結婚に不安はなかったのでしょうか」と尋ねます。
おいおい、小野ちゃん。ちょっと気持ちが先走ってるよ~
思わずお互いの顔を見合わせる香子(ハ・ヨンス)と汐見。
交際していた人が朝鮮人で、親に反対され普通の生活が壊れるのが怖くて婚約を解消してしまった。だけどそれから苦しくて。そんな時「普通がおかしい」と言ってくれた寅子が朝鮮人の事件を担当すると知った。裁判を傍聴しに行き、つい被告の弟に声をかけてしまった。私はいったいどうしたらいいのだろうか。そしてもっともっと苦しくなってしまったと話す小野知子。涙ながらに苦しい胸の内を包み隠さず話します。
沈黙のあと、香子(ハ・ヨンス)は静かに話します。
汐見(平埜生成)も同じだと言い「ありのままの彼女でいられるために何ができるのか、今は答えの糸口すら見つかっていないけどいつか必ず。だから小野(堺小春)さんも自分に正直に。」
優しい汐見(平埜生成)の言葉に「ありがとうございます」と言い、大粒の涙を流し頭を下げる小野知子(堺小春)。
ずっとずっと誰にも話せず悩んで苦しんでいたのね。
思わずもらい泣きしちゃった。。。正直に生きてこなかったから苦しくて辛かったんだよね。正直に生きるのも厳しいかもしれないけど、いつか必ず…だよ!
虎に翼第89話 香子(ハ・ヨンス)が正しく翻訳した手紙が判決を覆す!~スマートボール場火災事件の判決~
寅子はすぐ航一(岡田将生)に電話して、手紙の翻訳に誤りがあったことを伝えました。
入倉君、怪訝そうな顔でその話聞いてるね。
そもそも事件に興味ないのかな。。
寅子は杉田弁護士らに手紙の翻訳についてどう考えているか本庁からの意見書を渡します。
手紙の自白に証拠能力は認められず、発火装置とされる時限装置を被告に作ることができたのか、またライターには被告の指紋が付いていなかったと話す寅子。
入倉(岡部 ひろき)も発火装置の紐についていた油は植物油で火災現場の鉱物油は認められなかったと話します。
3人の合議の結果、判決は以下の通りとなりました。
無罪を勝ち取り誇らしげな杉田兄弟、弟の広洙(成田瑛基)は天を仰ぎ大きく息を吐きます。
金顕洙(許秀哲)は土下座をして涙ながらに航一(岡田将生)にお礼を言います。
「顔を上げてください。感謝されることはしていません」
突っ伏したまま大声を上げて泣く被告人・金顕洙(許秀哲)。
傍聴席の広洙(成田瑛基)はまっすぐ前を見つめたままです。
単純に良かったねと言って片付けられる話ではないはずです。
虎に翼第89話 香子(ハ・ヨンス)が正しく翻訳した手紙が判決を覆す!~もがく寅子と謝る航一~
冬がやってきました。
航一(岡田将生)が無罪としたスマートボール場の火災事件の公訴の申し立てが来てないか心配した杉田兄弟が朝早くから本庁にやってきました。
2人の兄弟は頻繁に近所の人たちといさかいを起こしていたため、誤解を生んだと心配する杉田兄弟は無罪確定に嬉しそうに本庁を後にします。
寅子たちは入倉(岡部 ひろき)を誘いライトハウスに行くと店内に杉田兄弟もいました。
なんだか航一さん、バツが悪そうな顔してない?
入倉は寅子に「説教してもいいですよ」と話します。寅子は法廷での入倉の様子が少し気になっていました。「何かに怯えているようにみえたので」とライトハウスに誘った理由を話す寅子。今回もトラちゃん、もがいております。航一の「なるほど」も出ましたね。
入倉(岡部 ひろき)は「おせっかいですね」と言った後、寅子に判決を聞いた弟の広洙の睨みつけるような眼が気に入らないと話します。
入倉は声を荒げます。昔の事なんて知りませんよ、町で会う朝鮮のヤツもそうだ、俺は何も虐げたことなんてない、普通でいるのに敵扱いされて睨まれて。そんなことされたら頭ではダメだとわかっていても印象が悪くなる。みんなが入倉の声に聞き耳を立てています。
寅子は「嫌な行動をされて気分が悪くなるのは当たり前。でも入倉(岡部 ひろき)さんは踏みとどまれてるじゃない」と言った後、下を向いてしまいました。
傍にいた杉田次郎が寅子に声をかけます。
「私ずっともどかしかったんです。自分の無力さが。14条が掲げる平等とは、自分にできる事とはなんだろうか。
寅子の言葉に優しく微笑む航一(岡田将生)とは対照的に太郎は物申します。
「ご立派ではあるが戦争が終わってまだ10年。そんなことに思いを巡らせるのは学があるか余裕のある人だ。全部変わってしまうのがおっかねぇ人もいる」
話を聞いていた航一(岡田将生)は再び太郎にこう言うのです。
また杉田弁護士に謝る航一(岡田将生)、その言葉の意味は何なのでしょうか。
虎に翼第89話 香子(ハ・ヨンス)が正しく翻訳した手紙が判決を覆す!~グッときた名シーン~
判決を聞いたときの様子が印象的でした。
無罪判決を聞いた被告人の金顕洙の涙は止まりません。
大声を上げて泣いています。
傍聴席の広洙はまっすぐ前を見つめたまま、兄の姿を見ることはできません。
入倉君、どんな気持ちでこの様子を見ていたのでしょう。
手紙の内容が違うと言い出せず、使ってもいない装置で放火を起こし保険金を搾取しようとした犯人にさせられるところだった。
何を言っても自分たちに罪をなすりつけようとする、聞き入れてくれるはずなど無いと諦めていた裁判。
証拠の品とされた手紙には弟に心配をかけてすまないと書いただけなのに翻訳の間違いで違う解釈をされてしまった。
何を言っても信じてもらえない、諦めていたところを手紙に書いた気持ちを正しく翻訳してくれた。
誰も自分たちの話を聞いてくれない、信じてくれないと思っていたが自分たちを信じ話を聞こうとしてくれた人がいた そのことを感じて気持ちがこみあげてきたのでしょうね。
虎に翼第89話 香子(ハ・ヨンス)が正しく翻訳した手紙が判決を覆す!~次回予想~
杉田弁護士に「ごめんなさい」と言う航一。
いったい航一は誰に何を謝っているのでしょうか。
心の中にかかえた闇、どんなことにも果敢に挑みもがきながら前に進もうとする寅子に影響を受けて航一も変わることができるのでしょうか。
この記事を書いたライターです。
子どもの頃からのテレビっ子。翌日学校でドラマの話をするのが大好きでした。
今も変わらずその延長線で好きを形に残したいとライター活動を始めました。
あったかいほうじ茶を飲みながら、のんびりと好きなことを書いていこうと思います。
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