第11話女子部存続のために法廷劇を行うことに!猪爪花江(森田望智)に笑顔が消えた?

連続テレビ小説「虎に翼」は日本史上初めて法曹の世界に飛び込んだ、一人の女性の実話に基づくオリジナルストーリーです。

困難な時代に立ち向かい、道なき道を切り開いてきた法曹たちの情熱あふれる姿を丁寧に描いています。

今週のタイトルは「女三界に家なし?」です。

女三界に家なしとは、女性には心から安らげる場所がこの世の中には全くない、という言葉です。

「女は子供のうちは親に従うもの、成人すれば結婚し夫に従い老いては子供に従うもの」という考え方ですが、果たしてその真意はどこにあるのでしょうか。

「虎に翼」第3週「女は三界に家なし?」(11)ネタバレあらすじ~前回までのあらすじ~

裁判官の心証に判決を委ね傍聴に行った寅子たち女子部の仲間たちは、控訴中の妻に母親の着物を返還しないのは『権力の濫用』であると告げる裁判官の姿に感動していました。

しかし山田よねは「甘すぎる」と言い「法律は弱い私たちが相手をぶん殴れる武器だ」と話します。

そんなよねの事を寅子は”一個の人格者として認められていない女のくせに法律を学ぶ、地獄の道を行く同志”だと言い「もっとよねさんの事を知りたい」と言いました。

よねはまわりとなじまず、いつも一人です。

そして法律を志す強い決意を持っていて、ヘラヘラめそめそする人は女の価値を下げると見下しています。

大学生活も進んでいき、寅子や仲間たちとの関係にも変化が表れてきそうです。

よねさん、上野の歓楽街で働いているのかなぁ

 

よねさんがどんな人でもきっとトラちゃんは傘になってくれるよ

「虎に翼」第3週「女は三界に家なし?」(11)ネタバレあらすじ~女子部存続の為に~

昭和8年、寅子は明律大学法科女子部2年生になりました。

いつもは元気な寅子ですが、新1年生42名中10名が退学し女子部の存続の危機に直面し浮かない表情です。

そんな時久保田先輩から「明律祭に参加して法廷劇をしないか」と誘いがありました。

3年生は久保田先輩と泣き虫の中山先輩の2人だけ、寅子たち2年生も20人に減っています。

寅子は女子部存続のためにできることは何でもやろうと、新1年生に勉強を教えたり女子部の待遇改善を求めて大学側に交渉したりと大忙しです。

もちろん裁判の傍聴にも行ってるんだね

パワフルなところがトラちゃんの持ち味だもんね

大切な場所である明律大学法科女子部はまだまだ前途多難です。

華々しく脚光を浴びているように思えますが、新聞記事は面白おかしく寅子たちをもちあげたり落としたり。

本当に学生たちが志を高く持って入学していても、世間の風はなかなか冷たく理解には程遠い状況です。

同じ大学の男子学生ですら魔女部とバカにしているくらいだもんね

3年生は入学時には80人いた学生がいまやたった2人と言うありさま。

継続できなかったにはそれぞれの理由があるでしょうが、なんとか新入生を増やし学業を継続していけるよう、みんな必死です。

婦人に法律への道が開かれるその日を夢見て女子部のみんなは日々戦っています。

「虎に翼」第3週「女は三界に家なし?」(11)ネタバレあらすじ~花江の様子~

寅子が家に帰ると母と花江が料理を作っていました

お酒を切らしているとはるが言い出すとはるの言葉をさえぎるように花江が「三河屋さんにお電話しますね」と言い台所を出ていきます。

あれ?花江ちゃんなんか元気がないみたい

電話を前に大きくため息をつく花江、いつものような明るい笑顔がありません

体調が悪く4日大学を休んだ寅子は朝ご飯を食べながら母親の小言に反論します。

みんなは座ってご飯を食べているのに花江1人動き回ってご飯をよそったり忙しそうです。

そう言えば料理の味見をはるにしてもらって「もうちょっと甘い方が」とか言われていたよね~

猪爪家に嫁いで1年以上経過し、大好きな直道や寅子と忙しく過ごしている花江。

書生の優三さんを含めると8人分の食事の支度や買い物、洗濯など家事は山ほどあります。

母はるを手伝って甲斐甲斐しく働く花江ですが、同い年の寅子は学校に行き好きなことをして毎日楽しそう。

生理が重い寅子が4日も寝込んでいるのに、おそらく花江もしんどくても頑張って家事をこなしているのになぜかそれが当たり前で普通に思われている。

花江が猪爪家で心休めるような場所や時間はあるのでしょうか。

お嫁さんって言われながらもなんだか小間使いのような気持ちになるのかもしれません。

結婚して夫の家に入り親と同居するのが一般的で理想とされていた時代だね

嫁姑問題ね、はるさん強くて厳しい人だから花江ちゃんしんどいよね

こういう状況を花江も笑顔の裏側に隠してスンとして諦めて過ごしていかなくてはならないのでしょうか。

「虎に翼」第3週「女は三界に家なし?」(11)ネタバレあらすじ~毒饅頭殺人事件~

寅子は法廷劇によねも検事役で参加してくれることに大喜びです。

台本は学長の選んだ判例資料から涼子様が作りました。

題して『毒饅頭殺人事件
  • 甲子はカフェーの客であった7歳年下の男:乙蔵と恋に落ちた
  • 資金援助は5年以上続き、生活費も甲子が負担していたが「いつか結婚しよう、辛抱してくれ」と言われていた
  • しかし医者になった乙蔵は結婚できないと甲子を捨てる
  • 乙蔵の親からも邪険に扱われたため一家の殺害計画を立てる
  • 防虫剤入りの饅頭を作り、それを食べた祖父が死亡し乙蔵と両親は重体

大学側は桜川くんが出演するのなら記者をたくさん集めておくと張り切っています。

涼子さまなんだか困った顔してるみたい

華族であり女性の憧れの的である涼子様が明律大学に通っている、その事だけで大学側はおおきな宣伝になるでしょう。

そして涼子様のような美しい方が勉学に励み、お国に役立とうと努力している姿はなにより女子部のイメージアップにつながると考えたに違いありません。

ですが涼子様は母親から日に焼けたことを咎められ「ご自分の価値を下げてはいけません」と注意を受けたばかりです。

大学に通い法律を学ぶ、その行為は涼子様にとって、桜川家にとって価値をあげる事なのか否かよく考えなさいと言われているようなものです。

華族と言うだけで注目され、憧れる反面疎ましく思われたり羨ましがられたりする涼子様は、もしかしたら学校と言う場所に逃げ場を求めたのかもしれません。

涼子様も女子部存続のために力になりたい気持ちはあるものの、学業継続は母親からあまり好ましく思われていないようです。

みんな言葉にはしないものの、こういう場面に何度も出くわして悩み苦しんでいるのでしょうね。

法廷劇を成功させて新入生が増えるといいね

「虎に翼」第3週「女は三界に家なし?」(11)ネタバレあらすじ~私なんて女中みたいなもの~

寅子は今日時間があったら私の家で衣装づくりをしないかとみんなに声をかけました。

寅子の家に招かれた涼子様は寅子の部屋に置いてあるものに興味深々です。

それを見て梅子が「珍しいですか?庶民の家は」とからかいます

崔香淑は「トラちゃんのおうちは庶民の家じゃないでしょ」と言い、お茶を持ってきた花江を見て「女中さんもいらっしゃるし」と言います。

花江の顔が曇ります。

すかさず寅子は「違います。花江は兄のお嫁さんで私の義理の姉で」と説明します。

「失礼な事を、ごめんなさい」と謝る香淑に「いいんです、私なんて女中みたいなもんですから」と下を向いてつぶやく花江。

寅子が声をかけると花江は慌てて笑顔を作り「ごゆっくり」と言って戻ってしまいました。

心配し追いかけてきた寅子ににっこり笑って「何も気にしてないから」と言う花江。

寅子は裁縫得意だし衣装作りを手伝ってほしいと花江にいいますが「無理よ、トラちゃんと違ってやることがいっぱいあるんだから」とあっさり断わられます。

寅子は「女中みたいってお母さんにそんなにこき使われてるの?」と聞くと花江はムッとした表情で「トラちゃんにお嫁に来た人の気持ちなんてわからないわよ」と言い残し立ち去ろうとします。

そこに母はるがクッキーを持って「家のことは私がやるから寅子の手伝いをしてやってちょうだい」と花江に言います。

お母さん、全部聞いてたんだ~

花江ちゃんの立場、厳しいものがあるよねぇ

お母さんにこき使われてるの?と聞く寅子にはそういう風に見えてないということですよね?

花江が甲斐甲斐しく猪爪家のみんなの世話を焼く姿は、一生懸命家族の一員になろうとしているようで可愛らしく健気だなと思っていました。

だけど、私は女中ではない。

直道さんの嫁で家族の一員なのにどこか報われない思いや自分の居場所が猪爪家に無いような気持ちになる。

花江は人知れず悩みながらもスンとして笑顔を作りやり過ごしてきたのでしょう。

お母さんに全部聞かれていたんだ、と知りムスっとした表情で寅子を睨む花江です。

「虎に翼」第3週「女は三界に家なし?」(11)ネタバレあらすじ~グッときた名シーン~

今回は花江ちゃんの様子が気になります。

女学校卒業前に猪爪家に嫁入りした花江。

大好きな直道と結婚して1年が過ぎ、表向きは嫁姑関係も上手くやりこなしているようですが、最近の花江は笑顔が少なくなってきているように思います。

料理の味付けを母はるに見てもらっても「もう少し甘く」と言われてしまったり、雑用を頼まれたり。

家族全員が食卓について食事をしていても花江だけがみんなの給仕をして忙しく動き回っていたり、寅子は生理がひどく学校を4日休んで寝込んでいても同じように花江ができるわけではありません。

花江がずっと動き回り食事もとらずに世話をしているこの状況を猪爪家全員が何とも思わず普通に過ごしています。

おそらく毎日、毎回同じことが繰り返されているはずです。

これはお嫁に来た人でなければわからない気持ちです。

寅子と花江は親友だとは言え、猪爪家として考えるとそれぞれの立場の違いがありますが、そのことで花江が落ち込み元気をなくしているのです。

誰かが気づいてあげなくては花江がどうかなってしまいそうです。

今回寅子の友人に「女中さん」と間違われたことは花江にとってショックな出来事であると同時に花江自身も自分の現状を再認識してしまったのだと思いました。

親友なのに花江の気持ちの変化をわかってあげられなかった寅子。

わかっていなさ過ぎて、衣装作りを手伝ってほしいと軽く花江に言ってしまいます。

「無理よ、トラちゃんと違ってやることがいっぱいあるんだから」と花江は嫌みを言ったのに、母はるが聞いてしまったことでなんだか話がこじれてしまいそうです。

 

花江ちゃん、うまく自分の気持ちを伝えられたらいいのにね

「虎に翼」第3週「女は三界に家なし?」(11)ネタバレあらすじ~知識と教養~

今回はドラマの中で取り上げられた生理のことについて調べてみました。

おそらく朝ドラで生理を取り上げたのは初の試み、女性を主人公にしているのに多くの人は毎月悩み苦しんだり憂鬱な気持ちになったりするのにその部分を描くことはありませんでした。

どの時代においても女性は生理を経験し、長いお付き合いが必要となっています。

今回の「寅に翼」の脚本を担当している吉田恵里香さんは以前『生理のおじさんとその娘』というNHKドラマの脚本も担当していました。

生理用品メーカーの広報マンとして働く光橋(演:原田泰造)は、動画がバズったことから『生理のおじさん』として情報番組のコメンテイターもしています。

娘の花は高校2年生、母を亡くし弟と父との3人暮らしです。

ある日生放送中光橋は女性コメンテイターから「あなたは女性のことを全然分かってない」という挑発に乗ってしまい、思わず僕は娘の生理周期も把握している!」と発言してしまいました。

凍り付くスタジオ、SNSは大炎上し娘の花は家出してしまいます。

ドラマを制作していく中で演出の橋本万葉さんは大勢の女性にアンケートを取りました。

その中でいろんな意見があり、女性自身の中でも生理の話をすること自体タブーとしたり嫌悪感を感じたりする人もいることがわかりました。

実際生理の事でトラウマになってしまうほど辛く悲しい体験をした人もいれば、周期や量もそれぞれであり、生理そのものだけでなくその前後で身体や心に影響がでる人もいます。

また日本で生理用ナプキンが最初に発売されたのは1961年だそうです。

えっ?そんな最近なの?

それまでは脱脂綿や布などを使っていたそうで、おそらく寅子たちもいろいろ苦労が絶えなかったと思います。

女性用トイレ自体の数も少なく苦労していたのであれば生理の時など本当に辛かっただろうなと想像できます。

寅子たちは女子部の環境改善の為、大学側に働きかけます。

そういう小さな積み重ねが少しずつ日常を変えていき、今のような社会を作ってきたのだと思うと、いろんな人のお陰で今の生活があることに感謝したくなりました。

生理のおじさんとその娘』観ておかなくっちゃ!

衝撃的なタイトルだけど明るくポップなストーリーなんだって!

私もU-NEXTのNHKオンデマンドで『生理のおじさんとその娘』観ようと思っています。

 

「虎に翼」第3週「女は三界に家なし?」(11)ネタバレあらすじ~次回予想~

寅子の家で法廷劇の衣装を作りに来た涼子さま、梅子さん、崔さんは、お茶を持ってきてくれた花江の事を「女中さん」だと勘違いしてしまいました。

花江は「私なんて女中みたいなもんですから」と笑って受け流しますが、寅子には「お嫁に来た人の気持ちなんてわからない」といい「トラちゃんと違ってやることがいっぱいあるの」とすねてみせます。

そのやりとりをたまたま聞いてしまった母はるは「私がやるから寅子を手伝ってあげて」と言って去っていきました。

ムスっとする花江とはるとの関係はどうなっていくのでしょうか。

大学祭で行われる法廷劇は成功させることができるのでしょうか。

梅本
梅本

花江に言われて寅子は「お嫁に来た人の気持ち」に気づくことができるのでしょうか。

そして女子部存続の為に全員一丸となって行われる法廷劇はうまくいくのでしょうか。頑張れ寅子!

 

 

 

 

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