第14話大荒れの法的劇!みんなで毒饅頭を作り事件を検証してみた!

連続テレビ小説「虎に翼」は日本史上初めて法曹の世界に飛び込んだ、一人の女性の実話に基づくオリジナルストーリーです。

困難な時代に立ち向かい、道なき道を切り開いてきた法曹たちの情熱あふれる姿を丁寧に描いています。

今週のタイトルは「女は三界に家なし?」です。

女三界に家なしとは、女性には心から安らげる場所がこの世の中には全くない、という言葉です。

「女は子供のうちは親に従うもの、成人すれば結婚し夫に従い、老いては子供に従うもの」という考え方ですが、果たしてその真意はどこにあるのでしょうか。

「虎に翼」第3週「女は三界に家なし?」(14)ネタバレあらすじ~前回までのあらすじ~

法廷劇の騒動でケガをしたよね、住み込みで働くカフェー燈台まで寅子たちに連れてきてもらいました。

なぜここでよねは働いているのか、なぜ男装をしているのか、法律の道を目指すようになった理由をよねは「ありきたりだ」といいながらよね自身の口から話します。

騒動の処分は自分が背負うというよねは「私とあんたらは違う、もう関わるな」と言います。

壮絶なよねの過去を知り言葉を失う寅子たち。

一体なにをどうしたらいいのでしょうか。

「虎に翼」第3週「女は三界に家なし?」(14)ネタバレあらすじ~どんな言葉をかけたら~

よねは自分の貧しい生い立ちや家庭環境、姉に対する思いを話してアンタらとは違うからもう関わるなと言います。

よねに言ってあげられる言葉がみつかりません。

何を言ってもなんだか偉そうになってしまう。

寅子は必死に脳内シュミレーションを行います。

トラちゃんの脳内シュミレーションその1
「よねさん、話してくれてありがとう。本当に辛い思いをしたのね。本気に上も下もないとか法律は守るべきだとか簡単に口にしてごめんなさい」
よねの手を取る寅子→「はぁ?あんた私の事かわいそうな子扱いしてんの?」→「うっとおしいんだよ!」→撃沈する寅子

そんなつもりじゃないんだよ

トラちゃんの脳内シュミレーションその2

でもよねさんの生い立ちとよねさんが私たちに嫌な態度をとるのは別問題じゃないかしら→「はぁ!?」と怒るよね

そりゃそんなこと言えばケンカになるでしょ。苦悩する寅子。。

トラちゃんの脳内シュミレーションその3

よねさんに詰め寄る寅子→「環境が違っても教室ではみんな平等!」→「はぁ!??」

いや、どれもありがちな言葉だわ

「さっさと帰れ」というよね、寅子たちがこの店に長くいる必要はない、また誰かに見られていろんなことを噂されても良くないと思う気持ちからか、奥へ戻ろうとします。

もう少しよねさんと一緒にいたい寅子は「待って」としか言えません。

「虎に翼」第3週「女は三界に家なし?」(14)ネタバレあらすじ~違うこと同じこと~

なかなか店から帰ろうとしない寅子たちによねが口を開きます。

「私にはお付きの子もいない、おにぎりを他人に施す余裕も働かなくても留学させてくれる家族もいないし昼休みに歌ったり泳いだりもしない。

一日も休まず学校に行き働いている、だから余裕があって恵まれた奴らに腹が立つと言います。

その話を聞いていた寅子はふいに「お月のものが来たときはどうするの?頭やお腹は痛くならないの?」と聞きます

よねはぶっきらぼうに「血さえ漏れなきゃいいんだ」と答えます。

いいなぁ~」と羨ましがる寅子、生理の前から体の不調がある自分とは大違いです。

そういう辛さってなかなかわからないし、わかってあげられないよね

すると涼子さまが今の気持ちを話し始めます。

「私、今までなるべくご一緒したくないと思っていましたの、お気立てに難がおありでしょ?」

丁寧なお言葉ですが結構キツイことおっしゃいますね、涼子さま

法廷劇の時ほれぼれしましたの。理不尽なことが起きているのに、記者が怖くて周りの眼が怖くて動けなかった。

なのにあなたは怒りを飲み込まず、殿方の股間を蹴り上げた。

私もあなたのように声をあげられるようになりたい、躊躇なく股間を蹴り上げれるような人になりたい

涼子さまの気持ち、涼子さまだからこその願いだよね

よねは「やめろ!」と言い、股間を蹴り上げたことでケガをした、アンタらに世話になったしカッコ悪すぎるだろとうつむきます。

よねさんにもう一度元気を出してほしい、みんなで同じ方向を見つめたい

そう考えた寅子は「再検証しませんか?」といい、法廷劇の再検証を提案します。

あのまま野次やもめ事が無く法廷劇がシナリオ通りに運んでいったなら寅子も再検証なんて提案しなかったはずです。

うまくいかなかった法廷劇、女子部存続のための劇でしたが、本当弁護士は被告人の気持ちに寄り添うべきだと思ったのですね。

生い立ちや環境が違ってもみんな志は同じ仲間!です。

「虎に翼」第3週「女は三界に家なし?」(14)ネタバレあらすじ~お饅頭を作ってみる~

寅子は法廷劇の題材となった「毒饅頭殺人事件」の再検証をしませんか?と言いました。

殺したい相手がいたとしてその方法にお饅頭を選ぶ?そもそもお饅頭に毒なんて仕込めるのかしら

花江やはるにも協力してもらい、寅子は5人で実際にお饅頭を作るところから検証しようとします。

あんこを作る花江はいつものようにはるに味見を頼みます。

もう少しお砂糖を入れて」はるの返事はいつも同じです。

こんなに手間がかかるものに毒を入れるの?と言う寅子に、梅子は「男ってバカだから別れた女はいつまでも自分の事を好きだと思ってる」とお饅頭をせっせと作る甲子さんの姿を想像します。

出来上がったお饅頭を食べる寅子たち。

次はこの美味しいお饅頭にどうやって毒を入れたか考えます。

「確実に殺すためには80もんめ」よねが声をかけます。

もんめ(匁)は重さの単位、 匁に×3.75でg(グラム)の値になるので 80匁は300gです。

その話を聞いていた寅子は「やっぱり」と言い、お饅頭で人を殺すには無理がある、甲子さんに殺意はなく乙蔵さんをこらしめたかったのでは?と話します。

梅子さんは「知識がなかっただけかも」と言い、毒を入れること自体に殺意があるのではと話します。

「毒饅頭事件は甲子が無知だった故の結果だ。無知だったから乙蔵は殺せず背負う罪は重い。みじめで愚かな行動に出てしまった

よねは続けます。

この社会は女を無知で愚かなままにしておこうとする。戦いもせず現状に甘んじる奴らはもっと愚かだ

寅子は反論します。「戦わない女性たち、戦えない女性たちを愚かなんて言葉でくくって終わらせちゃダメ

「法という武器を盾を持ちつつある私たちが甲子さんに寄り添って考え抜きたいの」

戦い方を知らない女性たちに対し、自分たちができる事や伝えてあげられることはないか同じ立場に立ってみて考えを巡らせてみたいと思う寅子。

寄り添うって時間もかかるし難しいけど切り捨ててしまってはいけない そう感じる寅子たちです。

「虎に翼」第3週「女は三界に家なし?」(14)ネタバレあらすじ~都合よく使われた?~

突然「ごめんなさい、黙っていたことがございます」と涼子様がみんなに謝ります。

元となった実際の判例を調べ直したら学長が法廷劇用に内容を改めていたと言うのです。

  • 甲子さんは婚姻予約不履行の裁判を起こし、乙蔵は敗訴
  • 乙蔵の両親は婚約を認めていたため甲子の将来を誤らせた責任がある
  • 甲子の職業は女給ではなく医者
  • お饅頭に盛った毒は防虫剤ではなくチフス菌

よねは「医者よりも女給の方が同情できる。無知な女の方が同情を集めることができる」と言い「かわいそうな女を弁護する優しい女子部の学生たち そういう印象を持たせたかったのだろう」と吐き捨てます。

実際の判例をそのまま劇にするのは難しいから簡単に易しい内容にした訳ではありません。

本当は知識もあり裁判も起こし勝訴した女性なのに、無知で戦い方も知らないかわいそうな女の人にすり変えて舞台を見ている人に親近感を抱かせる。

ただただ女子部を存続させようと一生懸命取り組んだだけなのに、事実と違うことを見せるところだった。

そういう姑息な考えが不自然で胸糞悪いとよねは言いました。

都合よく使われてしまったと今になって気付く寅子です。

「虎に翼」第3週「女は三界に家なし?」(14)ネタバレあらすじ~グッときた名シーン~

今回は涼子さまがよねに自分の気持ちを話すところが印象的でした。

嫌いな相手とはほどよく距離を保ち近づかないようにしていた涼子さま、よねさんのような攻撃的な人との接触はいままでほとんどなかったと思います。

今回の騒動でよねさんが自分の怒りを隠さずに行動したことは、涼子さまにとっては初めての出来事だったのでしょう。

野次を飛ばしてきた男子学生の元へ行き「お前の顔、覚えたからな」と言い、相手に突き飛ばされてしまったよね。

涼子さまは決して真似できないような行動に憧れ羨ましく思う気持ちを正直に話しました。

涼子さまのお言葉から2度も股間だなんて…衝撃発言です~

よねさんは自分とみんなとの環境の違いにひとりで苛立っていましたが、みんながよねさんの事を少し知ることができてちょっとだけ距離が縮まったような気がします。

涼子さまが今まで感じていた気持ちや今回の事を正直に話したことも、5人にとっていい方向にむいていくといなぁと思いました。

カフェーに行った事やよねさんの事、お母様の耳に入らなければいいのだけれど。

「虎に翼」第3週「女は三界に家なし?」(14)ネタバレあらすじ~知識と教養:お饅頭つくってみよう~

今回は寅子たちが作っていた田舎饅頭について調べてみました。

「寅に翼」の料理監修は赤堀料理学園理事長の赤堀博美さんが担当しています。

赤堀博美さんはフードコーディネーターとして数多くのドラマや映画で手腕を発揮しています。

「寅に翼」は昭和初期であるため、使用する食材や調理道具などもいろいろ制限があると思うのですが、猪爪家の食卓はいつもどこか品があり食を大切にしているように感じます。

おそらく当時の食材ならば小麦粉(あるいは白玉粉やもち粉、団子粉などの粉類)と砂糖(てんさい糖?)でお饅頭の皮を作ったのかなと思い、寅子たちが作っていた田舎饅頭のレシピをいろいろ調べてみたのですが、はっきりしたものがわかりませんでした。

なので現代版の「田舎饅頭レシピ」をご紹介します。

時間がある時に作ってみたいな~

【材料】
  • 薄力粉 60g
  • 砂糖 30g
  • 水 20~25cc
  • ベーキングパウダー 小さじ1/2
  • あんこ 200g
作り方

①砂糖と水をあわせて溶けるまで混ぜておきます

②ベーキングパウダーと薄力粉を①の中にふるって入れます

その後は粉と砂糖水が一つの塊になるまで混ぜていきます。べたべたしていたら粉を足し生地が固かったら水分を少し足して様子をみます。

耳たぶのように柔らかく、手につかなくなってちょっとツヤが出てきたらOK

生地とあんを6等分に丸めておきます。

手粉をつけながら生地を丸く伸ばしあんこを包み、とじめを底にして形を整えます

クッキングシートにのせて生地に霧吹きで水をかけて蒸し器で10分蒸します。

和菓子は洋菓子ほど材料をきちんと計らなくても失敗しにくいように思います。

なので興味のある方は一度チャレンジしてみてくださいね。

蒸し器じゃなくてもレンジで作るレシピもあるよ~

「虎に翼」第3週「女は三界に家なし?」(14)ネタバレあらすじ~次回予想~

法廷劇の検証をしてみたら、いろんな疑問がわいてきました。

そこへ今回の裁判劇では学長の指示の元、判例が改ざんされていることに気づいた涼子様。

黙っていたことを誤ります。

大学側に都合よく使われてしまったことにショックを受ける寅子。

さてどうする?どうなるの?

検証してどこまで甲子さんに寄り添えたのでしょうか。

梅本
梅本

学長がなぜ判例に手直しを加えたのか、その真意はどこにあるのか。闇は深くて根深いように思います。

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