虎に翼第42話佐田優三(仲野太賀)の行方は?猪爪直明(三山凌輝)と寅子(伊藤 沙莉)が支える生活

虎に翼

連続テレビ小説「虎に翼」は日本史上初めて法曹の世界に飛び込んだ、一人の女性の実話に基づくオリジナルストーリーです。

困難な時代に立ち向かい、道なき道を切り開いてきた法曹たちの情熱あふれる姿を丁寧に描いています。

今週のタイトルは「男は度胸、女は愛嬌?」です。

「男は度胸、女は愛嬌」とは男にとっては物おじしない“度胸”が、女にはにこやかでかわいらしい“愛嬌”が大事だという意味で使われます。男らしさや女らしさを端的に表す表現でもあります

男にとって必要なものは度胸なのでしょうか、女は愛嬌さえあればいいのでしょうか。そういう側面も大切ですがそればっかりじゃダメですよね。

「虎に翼」第9週「男は度胸、女は愛嬌?」(42)ネタバレあらすじ~前回までのあらすじ~

岡山から帰ってきた直明は帝大には行かず働いて家族を支えると話します。

直言の体調は良くないし敗戦で仕事もない、直明の申し出を素直に受け入れる猪爪家の人々。

心も身体も大きく成長した直明を頼もしく感じながらも、心の中でこれでいいのか疑問を抱く寅子です。

直言の体調も良くならず咳き込むことが多くなりました。

戦争が終わったのに帰ってこない優三さんの様子も気になります

「虎に翼」第9週「男は度胸、女は愛嬌?」(42)ネタバレあらすじ~昭和21年のはじまり~

直言が昔の知り合いからマッチのラベル張りの仕事を分けてもらい、寅子と直明が働き始めました。

花江とはるは繕いの仕事を始めました。

直言の体調はあまりよくありません。

昭和21年、敗戦の翌年です。

優三さんはどこにいるのでしょうか、何の連絡もありません。

梅本
梅本

花江は寅子に「もっと優三さんの話をしていいのよ、写真も飾っていいの」と自分に気を使わないでと言い、直言も「優三君はきっと帰ってくる。みんなでその日を楽しみに頑張ろう」と言います。

寅子は結婚式の写真と出征前に撮った優三・寅子・優未の3人で写った家族写真を飾ります。

再び優三さんと家族3人で暮らすことができる日を寅子は願っています。

「虎に翼」第9週「男は度胸、女は愛嬌?」(42)ネタバレあらすじ~手放せなかった本~

ラジオは労働者・農民・勤労者が団結の意を示すメーデーが11年ぶりに復活したことを伝えます。

相変らず優三さんの消息はわかりません。

直明は夜、土間で本を読んでいるところを寅子に声をかけられます。

ずっと手放せなかった1冊の本、アドラー著「問題児の心理」を手に、内容は全部覚えちゃったけどと笑う直明。

梅本
梅本

コソコソ読まなくてもと話す寅子に直明は「大学に行かせてあげられなかったことを気にしてるでしょ。でも自分で決めたことだから。眠れない時に活字を目で追ってると落ち着く」と笑います。

そんな直明に寅子は自分の部屋から法律の本を取り出して渡します。

NHK好き主婦(笹木たえ)
NHK好き主婦(笹木たえ)

嬉しそうにページをめくる直明、やっぱり直明は勉強がしたいんだ

岡山から帰ってくる切符代の為に持っている本は全部売ったという直明のために寅子は自分の部屋へ行き法律の本を探します。

初めて法律の世界に触れ、知らなかったことを知り、驚き怒り落胆しまた世界に入り込んでいた学生時代。

戦争さえなければきっと直明も大学に行き、寅子と同じような日々を過ごしていたはずです。

学ぶ喜び、共に学ぶ仲間、寅子は多くのことを大学で学びました。

直明にも同じ経験をさせてあげたい

直明の気持ちを考えるとどうにかして大学に行かせてやりたいと強く心に思う寅子です。

「虎に翼」第9週「男は度胸、女は愛嬌?」(42)ネタバレあらすじ~再就職の道~

あの日、法律事務所を辞めて弁護士の道を閉ざした日以来、開けることのなかった扉に寅子は再び手をかけようと思いました。

志半ばで諦めた友、そもそも学ぶことができなかったその選択肢があることすら知らなかったご婦人方がいることを私は知っているのですから。良き弁護士になるよう尽力します、困っている方を救い続けます、男女関係なく!
梅本
梅本

私はそうみんなに話したんだ。これが私の本当の気持ちだったはず。司法試験に合格し弁護士になったあの時話した気持ちをもう一度取り戻すんだ。寅子は雲野法律事務所を訪れます。

久しぶりに来た事務所は閑散としていました。
その後、扱う案件も少なくなり常盤さんもよねさんも辞めてもらうことになってしまったと話す岩居さん。
NHK好き主婦(鈴村春子)
NHK好き主婦(鈴村春子)

よねさんとはもう会えないのか。やはり空襲で亡くなってしまったの?

本当はまた弁護士として雇ってもらえないか、雲野に頼もうと思っていました。
ですがとても言い出せるような雰囲気ではありませんでした。

「虎に翼」第9週「男は度胸、女は愛嬌?」(42)ネタバレあらすじ~見るんじゃない~

直言は優未を子守しながら寅子の帰りを待ちます。

結局雲野のところで働くことはできませんでした。

「優三さんが帰ってくるまで私がこの家を支えなくっちゃね」と話す寅子は他の事務所に頼みに行くと話します。

直言は寅子に見つからないように何かを後ろ手に隠し持っています。

NHK好き男性(田中正吉)
NHK好き男性(田中正吉)

嫌な感じがする。。。

10月になっても状況に変わりはありません。

直明は寅子に「弁護士辛くてやめたんだろ?戻らなくていいよ、今度は俺が頑張るから」と言ってくれるのですが、寅子は素直に言葉を受け取れません。

突然、隣の部屋から大きな音がして花江の心配する声がします。

寅子たちが駆け寄ると直言が胸を抑え倒れこんでいます

お医者様を呼んでくると言う直明、寅子は散らかった部屋を片付けようとして写真立ての後ろに折りたたまれた紙があるのを見つけます。

「見るんじゃない」

苦しむ直言の低くはっきりした声、その言葉に固まる寅子。

必死に手を伸ばしその紙を取り返そうとする直言の姿を見て寅子は意を決します。

「やめろ!」

折りたたまれた紙には 『佐田優三 戦病死』と書かれていました。

「虎に翼」第9週「男は度胸、女は愛嬌?」(42)ネタバレあらすじ~グッときた名シーン~

直言は食も細り、もともと食べ物のなかなか思うように手に入れられないこともありどんどん衰弱していました。

仕事もほとんどなくなりマッチの仕事は寅子たちに任せ、体調のいい日は優未の面倒をみるくらいしかできない直言。

寅子が海野弁護士事務所に行く日も直言が優未の面倒を見ていました。

その傍らで直言は何か手紙のようなものを読んでいました。

寅子が帰ってきた瞬間その手紙を隠し、何事もなかったかのように寅子の話を聞く直言。

今思えばその手紙は優三さんの戦死を伝える死亡告知書だったのでしょう。

優三さんの無事を信じ待ち続ける寅子のことを思うとつい隠してしまった直言の行動、わからなくもないです。

ですがいつまでも隠し通せるはずもなく、ではいつどうやってこの事実を伝えるのか、こんなことに思い悩んでいてはますます体調も悪くなる一方です。

見せたくなくて折りたたんで写真立ての中に入れておいた死亡告知書。

寅子が手に取ったときの心の底から絞り出した「見るんじゃない」の言葉。

思わずビクッとした寅子ですが、直言の様子からこの紙がなんなのか直感します。

何も語らない寅子と必死に制止しようとする直言の緊迫した場面がとても印象的でした。

そして家族全員が真実を知る時が来ました。

「虎に翼」第9週「男は度胸、女は愛嬌?」(42)ネタバレあらすじ~知恵と教養:アルフレッド・アドラー~

今回は直明がずっと大切に読んでいた本、「問題児の心理」を書いたアドラーについて調べてみました。

「問題児の心理」の著者:アルフレッド・アドラーはオーストリア出身の精神科医、精神分析学者、心理学者です。

フロイトやユングと並ぶ精神医学・心理学界の巨人の1人と言われています。

1870年ユダヤ人家庭に生まれたアドラーは身体が弱く病気がち、7人兄弟の次男であり母親の関心が下の者たちに向くことにコンプレックスを抱くようになったそうです。

アドラーはフロイトと共同研究をしますが次第に自分自身の心理学「アドラー心理学」を確立するようになっていきました。

過去の体験や経験などの「原因」を掘りさげようとするのがフロイトのアプローチですが、アルフレッド・アドラーは、今そのひとが考えている「目的」を探ることが治療のきっかけになると考えました。

つまり、過去を見つめるのか、未来を見つめるのか。その視点に大きな違いがあります。

アドラーは1920年、世界で初めて児童相談所を開設し、当時の非行少年や親子をめぐる問題を、治療と教育を中心に「アドラー心理学」を打ち立てました。
アドラー心理学は、2013年に岸見一郎と古賀史健の共著『嫌われる勇気』のヒットを機に広く世に知れ渡りました。
「課題の分離」や「勇気づけ」といった思考により、自分が持っている解釈や視点を変え、主体性を持って理想や目的に向かって行動することを後押しするアドラーの考え方は現代のビジネス心理学や自己分析ツールとして大きく注目されています。

「虎に翼」第9週「男は度胸、女は愛嬌?」(42)ネタバレあらすじ~次回予想~

直言は優三さんの死亡告知書を写真立ての中に隠していました。

誰にも言えず隠していたこと、とうとう家族にその事実を知られてしまいました。

戦争が終わっても帰ってこない優三さん、もしかしたら死んでしまったのかもしれないと思いながらも万に一つの望みを持って待ち続けた寅子に、とうとう悲しい現実が突き付けられてしまいました。

思うように決まらない再就職、夫の死、弟の将来。

寅子が抱える問題は大きすぎます。

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