虎に翼第51話裁判官編スタート!花岡悟(岩田剛典)の死を知った轟太一(戸塚純貴)は胸の内を山田 よね(土居 志央梨)に明かす

虎に翼
『虎に翼』は裁判官編として新たなステージに入りました。
家族を養うためもう一度法曹の世界に足を踏み入れた寅子、狭い法曹界では今までの知り合いがたくさんいて心強いような面倒なような場面がたくさんあります。
そして新しく出会う人たちも。
いろんな人と関わる寅子を見て、桂場や小橋は今までの寅子との違いを指摘します。
私は私なのに。。。
悩みながら寅子は亡き優三さんに問いかけます。
私はどんな顔をしているの?

「虎に翼」第11週「女子と小人は養い難し?」(51)ネタバレあらすじ~前回までのあらすじ~

少しずつ寅子が寅子らしさを発揮し、民法改正が形になりました。
お昼休み、いつものベンチでお弁当を食べる寅子。

あれから花岡とは会っていないみたい。どうしているかな

事務所に戻った寅子は部屋の中が暗くどんよりしていることに気付きます。
「何かあったの?」小橋に尋ねると小さな声で言いました。
「花岡が死んだ」
梅本
梅本
え。。。どういうこと?
唐突すぎる言葉に寅子は状況が理解ができません。
NHK好き主婦(三村和子)
NHK好き主婦(三村和子)

死んだってなんで?病気だったの?

NHK好き男性(藤村茂)
NHK好き男性(藤村茂)

まだ小さい子供がいるって言ってたよね。どうするんだろう。

大丈夫かな。

「虎に翼」第11週「女子と小人は養い難し?」(51)ネタバレあらすじ~花岡の死~

花岡は餓死したらしい、一切ヤミ買いせず栄養失調で倒れてそのまま。。。」
小橋が寅子にそう教えてくれました。
暗く沈む法曹会館、花岡の死はあまりに衝撃的でした。
梅本
梅本
『判事がヤミを拒み栄養失調で死亡』
食糧監事法を担当していた花岡判事の死は大きく取り上げられ新聞記事にもなりました。そりゃそうだよね、いくら食糧事情が厳しくても餓死するだなんて。新聞やラジオでもこのニュースは取り上げられました。配給だけで生活したら死ぬって事を証明したような形になってしまった。
法を守らせヤミ市を取り締まる側の人間として、自分はヤミ市で入手したものを食べるわけにはいかない
あの時、寅子とお昼のお弁当を食べながら話していた花岡、本当は相当苦しんでいたのでしょう。
NHK好き主婦(鈴村春子)
NHK好き主婦(鈴村春子)

だから桂場に救いを求めに行ったのね

NHK好き主婦(笹木たえ)
NHK好き主婦(笹木たえ)

桂場も花岡が納得できる答えが出せるはずもなく。。。悲しいね。

はるは寅子に「あまり気を落とさないで」と声をかけるくらいしかできません。

ショックだっただろうな。トラちゃん

真面目な花岡のことだから、ヤミ市で買ったものを口にすることが許せなかったんだろうね。

法とまっすぐ向き合った花岡、その結果自分の命を落とす事になってしまった。
NHK好き主婦(鈴村春子)
NHK好き主婦(鈴村春子)

そんな人生ってあるの?ひどすぎる

現実と法律がかみ合わなくなってきているのに、花岡の言葉は誰の耳にも届かなかったのでしょうか。
花岡の心の葛藤が寅子にも痛いほどわかるはずです。

トラちゃん自分を責めないでね

「虎に翼」第11週「女子と小人は養い難し?」(51)ネタバレあらすじ~再会した轟とよね~

夜の街でグデグデになるまで酒を飲む兵服姿の男、泥酔状態の男を蹴とばす人。
それは轟とよねさんでした。

2人とも生きてたんだ!!

よねさんは轟を店に連れていきます。
NHK好き主婦(鈴村春子)
NHK好き主婦(鈴村春子)

よねの右腕には痛々しい火傷のあとが。。

空襲でマスターは焼け死んだと言い、今は法律相談の真似事しているというよねさん。
店の壁には新憲法を掲げています。
ずっとこれが欲しかったんだ、私たちは
男も女も人種も家柄も、貧乏人も金持ちも上も下もなく横並びであることが当たり前の世の中。
ただ、自分たちの力でこれを勝ち取りたかった、戦争なんかのおかげじゃなく。。。
そう、寅子だけでなくよねさんも同じように思い、新憲法に思いを馳せていました。
梅本
梅本

男だから、女だからと区別され差別されることなく、貧しい家に生まれても裕福な家庭に育っても同じ人間として同等に考えていくことが当然である社会。今、当たり前だと思うことが当たり前ではなかった時代、それがほんの数十年前だなんて。。

「虎に翼」第11週「女子と小人は養い難し?」(51)ネタバレあらすじ~一緒にやらないか~

戦地から戻ってきた轟、最初に会いたかったのはやっぱり花岡でしょうね。
NHK好き男性(田中正吉)
NHK好き男性(田中正吉)

その花岡が餓死しただなんて。。戦争が終わって命の危険を回避できたはずなのに。。

花岡のことを「仕方あるまい、それがアイツの選んだ道ならば」と言う轟。
よねさんは轟の近くに腰かけて「死んだ相手に強がってなんになる」と言います。
惚れてたんだろ?花岡に。私の前では強がらなくていい
梅本
梅本
自分にもよくわからない、ただアイツがいなかったら弁護士を目指していなかった。帝大を諦め一緒に明律で学べるのは嬉しかった。佐田と結婚するのを怖じ気づいて別の女と結婚したのは腹が立った。戦争の最中、判事になって兵隊に取られなかったのが嬉しかったイツのいる日本へ生きて帰りたいと思ったこれが轟の正直な花岡に対する気持ち。
「俺がずっと前から知ってる真面目で優しくて不器用がすぎる花岡ならばやりかねん、アイツらしい。。。」声をあげて泣く轟。。
NHK好き主婦(笹木たえ)
NHK好き主婦(笹木たえ)

空しいでしょうね。せっかく帰ってきたのに。。

轟とよねさんは花岡と過ごしたベンチの傍に腰かけます。
梅本
梅本

思い出すのは花岡の優しいまなざし、「早く法廷で会おう」とまっすぐな瞳で応援してくれた花岡。「これからどうするんだ」と轟に聞くよねさん。「なんとかするさ」と言い立ち去ろうとする轟を呼び止めます。

「私はまだ何者でもない、助けを求められても出来ることに限りがある。だから一緒に弁護士事務所やらないか?やることないなら人助けでもしろよ」と右手を差し出します。
轟は少し考えて、よねさんと握手を交わします。
「誘い方がまわりくどいぞ」「だまれ」
NHK好き主婦(三村和子)
NHK好き主婦(三村和子)

このやりとりが2人らしいよね~

NHK好き主婦(鈴村春子)
NHK好き主婦(鈴村春子)

こんな会話がなんだか嬉しい!愛おしい!

梅本
梅本
轟はいつも花岡が座っていたベンチを見つめます。
俺、生きて帰ってきたよ。これから弁護士として生きていくよ そんな風に花岡に伝えたのでしょうね。2人のやりとり、花岡はきっと笑顔で聞いていたと思うな~

「虎に翼」第11週「女子と小人は養い難し?」(51)ネタバレあらすじ~本当の自分を貫く~

寅子は仕事をしながらつい花岡のことを思い出してしまいます。
花岡のことを思うと自然に涙がこぼれてしまいます。
梅本
梅本
真面目で優しくて、融通が利かなくて小心者で、いったいどんな思いを抱えて仕事をしどんな気持ちで人生を終えていったんだろう。
そう考えるだけで涙があふれてしまいます。
事務所に来た桂場は寅子の様子をみて言います。
「もうめそめそするな、我々がアイツの為にすることは泣くことじゃない
桂場の言葉は胸に刺さります。
梅本
梅本
では一体何ができるのでしょうか。寅子を励ますつもりで言った言葉でしょうが、花岡の死は桂場にとってもショックな出来事ではないのでしょうか。私には慰めの言葉には受け取れませんでした。
寅子はお弁当を食べにベンチに座ります。
「どうなりたいかは自分が選ぶしかない、本当の自分を忘れないうちに」
花岡に言われた言葉を思い出して、花岡のことを考えながらご飯を食べます。
花岡は自分を貫いたんだ。真面目に悩んで突き進んだ結果なんだ。
いくら納得させようとしても悲しみは募ります。
花岡のために流す涙を止めることは難しいです。

「虎に翼」第11週「女子と小人は養い難し?」(51)ネタバレあらすじ~グッときた名シーン~

よねさんと轟は学生時代からずっと張り合ってきました。

轟は男は女を守ることが役割だと言いハイキングでは率先して荷物を持ってあげたりしました。

そんな轟に対して「配慮は不要だ」とするよねさんとは対立してばかり、傍から見たら可愛らしい小競り合いを繰り広げていました。

口ゲンカはするけれど本心では互いを認め合っていた2人。

花岡が寅子には何も言わずに佐賀に行き婚約したことに腹を立て、2人で花岡に講義しに行った事もありました。

多くを語らないよねさんですが、鋭い人間観察力でその時の轟の花岡に対する気持ちを感じ取ったのでしょう。

轟にとって花岡は憧れの存在でもあり、幸せになってほしい、生きていてほしいと願う存在だったのです。

男らしさを前面に出している轟も悲しい気持ちや、やるせない思いを吐き出す必要がある。

無理に強がる必要はない

よねさんが私の前では強がらなくていいと言った言葉の内にはそういう気持ちがあったのだと思いました。

そして二人がタッグを組むことになりました。

この2人、お互いもっといい関係が築けると思います。

2人の活躍、早く見たいですね。

「虎に翼」第11週「女子と小人は養い難し?」(51)ネタバレあらすじ~知恵と教養:花岡の餓死は実話?~

花岡の餓死は本当に衝撃的でした。
実際、同様の事件もあったということで調べてみました。
亡くなられたのは山口良忠判事、花岡と同じ佐賀県の出身の判事です。

1946年東京区裁判所の経済事犯専任判事となった山口良忠さん。

山口さんは戦後の混乱期、主にヤミ(闇)米などを所持し「食糧管理法違反」で検挙、起訴された被告人の事案を担当していました。

この頃庶民はもちろん、旧華族や公務員も、ヤミ市で米などの食料を手に入れなければ生きていけませんでした。

みんな裏ではやっていながら「食糧管理法」により国の配給以外で食料を買うことは禁じられヤミでの売買が見つかると、逮捕、検挙されてしまいます。

そんな矛盾した状況でヤミ売買を裁く立場にあった山口判事は、自分がヤミで入手したものを食べるわけにはいかないと妻に宣言し、配給でもらった食料は、まだ幼い2人の子に回し、お米のとぎ汁のようなものだけを口に入れるようになったといいます。

そんな食生活を約1年間続けた山口さんは、8月東京地裁で栄養失調と肺浸潤で倒れてしまいます。

そして郷里の佐賀に戻った直後、1947年10月11日に33歳でこの世を去ってしまいました。

山口さんの死は「判事がヤミを拒み、栄養失調で死亡 遺した日誌で明るみに」と11月5日の朝日新聞で報じられ、全国の人が知ることになりました。

本編の中でラジオが伝えたニュースはほぼ当時の新聞記事と同じです。

法律を守ると死ぬ この状況は非常に衝撃的でした。

ドラマの中で花岡が桂場に言った言葉の「人としての正しさと、司法としての正しさがここまで乖離していくとは思いませんでした」の重みを強く感じました。

「虎に翼」第11週「女子と小人は養い難し?」ネタバレあらすじ~次回予想~

花岡の死は寅子にとってもセンセーショナルなものでした。
桂場は我々にできることは泣くことではないと言います。
悲しいけれど前に進むしかありません。
戦地から帰ってきた轟とよねさんは一緒に法律事務所を立ち上げる決心をしました。
寅子はこの先どう進んでいくのでしょうか。

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