連続テレビ小説「虎に翼」は日本史上初めて法曹の世界に飛び込んだ、一人の女性の実話に基づくオリジナルストーリーです。
困難な時代に立ち向かい、道なき道を切り開いてきた法曹たちの情熱あふれる姿を丁寧に描いています。
今週のタイトルは「屈み女に反り男?」です。
女は少しかがんで俯向きかげんでなよやかにしている姿がよく、男は反対に少々胸を反らしているほうが男らしいという意味のことわざです。
男女平等という考え方が掲げられてはいますが実情はどうなのでしょうか。
「虎に翼」第4週「屈み女に反り男?」(19)~前回までのあらすじ~
みんなでハイキングに出かけ、寅子の靴ずれの手当てをしてくれたり山道を登る時に手を引いてあげようとする花岡悟(岩田剛典)。
その紳士的な態度とは裏腹に「女は優しくするとつけあがる」と男子学生と話していたり、寅子たちを特別だと言ったり、なんだか本心がよくわかりません。
梅子の事で寅子と口論になってしまった花岡悟(岩田剛典)は足を滑らせてケガをしてしまいました。
花岡悟(岩田剛典)のケガの具合が気になります。
この先寅子と花岡悟(岩田剛典)はどうなってしまうのでしょうか。
特別扱いでなくただ同じ志を持つ仲間として学んでいけるのでしょうか。
また梅子さんが法律を学ぼうとした理由を話しました。
夫と離婚するため、ですが3人の子どもの親権を得るには法の壁が立ちふさがります。
自立して経済的にも自活するために梅子さんはどうしていったらいいのでしょうか。
「虎に翼」第4週「屈み女に反り男?」(19)~重苦しい朝~
みんなで出かけたハイキングで寅子と花岡悟(岩田剛典)は口論となり、思わず突き飛ばしてしまった寅子。
手に触れた杭が抜け、花岡悟(岩田剛典)はバランスを崩して足を滑らせて転落、ケガをしてしまいました。
足と腰を捻挫し右腕を骨折した花岡悟(岩田剛典)。寅子は責任を感じ病院にお見舞いに行くのですが病室にはいつも女の子がいて謝ることすらできません。罪悪感で落ち込む寅子。ケガを負わせてしまったことは反省しているんだよね。
ずっと元気がないトラちゃん、いつもの明るい猪爪家の食卓がシーンとしてる。。。
元気がないのはトラちゃんだけじゃないみたい。。。
父直言は食欲がないとご飯を残し、母はるは直道が言った「女がいる」を疑いだしなんとなく機嫌が悪い。
理由がわからない優三さんはみんなの様子を気にして挙動不審になる、そんな猪爪家です。
「虎に翼」第4週「屈み女に反り男?」(19)ネタバレあらすじ~梅子の心境~
梅子はみんなに進学の理由を話し、胸のつかえが取れたからか以前よりも明るく元気におにぎりを配ります。
いざこざを起こした張本人の小橋浩之(名村辰)にも明るくおにぎりを配る梅子。それを見ていた涼子さまのお付きの玉が「本当に素敵なレディ」だと言います。
玉は梅子さんの言葉に涙を流していたもんね
すかさずよねさんが玉に「許すことを美徳と勘違いするなよ」と忠告。
確かに許すことが一番ではないですよね。
ただ梅子さんはみんなに黙っていた罪悪感があったからか、本当の事を言えない胸のつかえを外してくれるきっかけを作ってくれた男子学生の事を怒っていません。
夫が外で女性を囲っているのは本当の事で、それを男の格が上がると憧れることは当時の風潮としては普通の事。
男性側には法律として咎めるものはないのです。
梅子さんは小橋浩之(名村辰)たち学生は許していても夫である大庭徹男は許していないと思います。
「虎に翼」第4週「屈み女に反り男?」(19)ネタバレあらすじ~下がる男っぷり~
花岡悟(岩田剛典)が退院するため、轟太一(戸塚純貴)は病院で付き添っています。
退院の支度をしながら「男と女が共に学ぶには無理があるかも」と言い、もう下手に出るのはやめて猪爪寅子を訴えるとまで言い出す花岡悟(岩田剛典)です。
おいおい、花岡悟(岩田剛典) 180度違うじゃん!
あの王子様的行動はいったい何だったの?自分に酔ってたの?
すると轟太一(戸塚純貴)が「愚か者!」と叫び、なんと花岡悟(岩田剛典)の頬を平手打ちに!そして静かに語り始めます。
自分でも信じられないが俺はあの人たちのことが好きになってしまった。あの人たちは男だ、男の美徳と思っていた強さや優しさをあの人たちは持っていると轟は花岡悟(岩田剛典)に打ち明けます
轟太一(戸塚純貴)は素直なんだね、そして人が持つ強さや優しさに男女は関係ないと思ったんだね
轟太一(戸塚純貴)と花岡悟(岩田剛典)は昔からの長い付き合いがあるのでしょう、だから花岡悟(岩田剛典)が虚勢を張ったり変わっていくのが嫌で女性に対しての考え方を改めてもらいたかったのだと思いました。
轟太一(戸塚純貴)の必死の制裁で花岡悟(岩田剛典)の気持ちに変化が生まれたのでしょうか。
「虎に翼」第4週「屈み女に反り男?」(19)~全部あなたよ~
急いで病院に行った寅子ですが花岡悟(岩田剛典)は既に退院していました。
梅子さんは何とも思ってない、事実だからとかわしますが 花岡悟(岩田剛典)は「大変失礼な言動でした」と梅子さんに詫びます。
「東京に行って帝大に入って父の事務所を継いで立派な弁護士になりたいと思っていた」と話す花岡悟(岩田剛典)は、梅子さんに今の正直な気持ちを話します。
カフェーでちやほやされて浮かれたり、仲間になめられたくなくて女性を軽く扱ったり、寅子たちにカッコつけたり妬ましく思ったり。こんなはずじゃなかったのに、こんな自分は自分じゃないと嘆く花岡悟(岩田剛典)。今までこんなふうに自分の気持ちを正直に話したこときっとなかったんじゃないかな。
きっと佐賀では優秀で、東京へ出てきて一番になって立派に成長し親の跡を継ぐつもりだったのでしょう。
ですが帝大に入れず挫折を味わい知らなかった感情を覚え、どんどん理想とかけ離れた自分になってしまったと話す花岡悟(岩田剛典)に、「全部あなたよ、人はいろんな顔があるもの。だけど本当の自分があるなら大切にしてね」という梅子さん。
さすがお母さん、厳しくも優しさがあふれてる~
愛あふれる言葉に思わず花岡悟(岩田剛典)も涙がこぼれてきちゃうよね
しんみりいい感じのところで轟太一(戸塚純貴)がクシャミを。下駄がカタカタ鳴って轟太一(戸塚純貴)と寅子がそこにいるのバレちゃいました。なんだか微笑ましいですね。
改めて教室で花岡悟(岩田剛典)と2人になる寅子。
2人とも謝り、寅子が「私の前では本当の花岡悟(岩田剛典)さんでいてください」と言います。すると花岡悟(岩田剛典)は「本当に腹が立つ」と言い「崖から落ちた日から何をしていても猪爪君のことが頭に浮かぶのに、これじゃあ君のことばかりかんがえてしまうだろ!」と帰ってしまいました。
えっ?ええっ!?寅子の眉間に深いシワが…
はて?何度も花岡悟(岩田剛典)の言葉を脳内リプレイする寅子。じわじわわかってきたのかな?
「虎に翼」第4週「屈み女に反り男?」(19)~グッときた名シーン~
今回グッと来たのは花岡悟(岩田剛典)と轟太一(戸塚純貴)の2人のシーンです。
病室で一旦は猪爪寅子を訴えると言い出した花岡悟(岩田剛典)、その言葉が本心ではないと見抜いた轟太一(戸塚純貴)。
今までの長い付き合いの中で上京前の花岡悟(岩田剛典)はきっと賢くて勇敢で、轟太一(戸塚純貴)も一目を置く存在だったのでしょう。
しかし帝大受験に失敗し挫折を知り、花岡悟(岩田剛典)は帝大生への憧れや妬みなど今まで知らなかった感情を知りました。
同時に女性からモテるようになり、女性をぞんざいに扱って見栄を張ったり友人に良いところをみせるような所作も覚えました。
だからハイキングの集合場所でカッコつけて「女は優しくするとつけあがる」なんて言葉を言ってみせたり。
下駄をはき口髭を生やし、バンカラな学生姿の轟太一(戸塚純貴)ですが心は素直で考え方も柔軟な人間のように感じました。
思いっきりビンタしたのにはちょっと驚いたけどね!
「虎に翼」第4週「屈み女に反り男?」(19)~知識と教養:民法第877条~
前回梅子さんが離婚して子どもの親権を得たい、そのために法律を学んでいるとみんなに打ち明けました。
するとよねさん、寅子が「民法第877条」を出し、無理だといいました。
明治民法においては第877条に親権に関する規定が定められています。
- 子ハ其家ニ在ル父ノ親権ニ服ス但独立ノ生計ヲ立ツル成年者ハ此限ニ在ラス
- 父カ知レサルトキ、死亡シタルトキ、家ヲ去リタルトキ又ハ親権ヲ行フコト能ハサルトキハ家ニ在ル母之ヲ行フ
離婚をし大庭の家を出ていく梅子さんは母親ではありますが親権を主張する対象からは外れています。
実は戦後、家制度廃止に伴って大きく改正され、現在は民法第818条及び民法第819条に継承されています。
第818条を要約すると以下のようになります。
- 成年に達しない子は、父母の親権に服する。
- 子が養子であるときは、養親の親権に服する。
- 親権は、父母の婚姻中は、父母が共同して行う。ただし、父母の一方が親権を行うことができないときは、他の一方が行う。
第819条を要約すると以下のようになります
- 父母が協議上の離婚をするときは、その協議で、その一方を親権者と定めなければならない。
- 裁判上の離婚の場合には、裁判所は、父母の一方を親権者と定める。
以下割愛します。
梅子さんは時代の流れと共に法が変わっていく事を願い信じて日々勉強しています。
現役の弁護士である夫と争うのは非常に難しいと素人の私でも心配になりますが、梅子さんの想いを子どもたちが汲み取ってくれるといいなあと感じました。
「虎に翼」第4週「屈み女に反り男?」(19)ネタバレあらすじ~次回予想~
ケガをした花岡悟(岩田剛典)が無事退院し、お互いに謝罪をして少し距離が近づいた寅子たちと男子学生たち。
いろいろな感情をもつでしょうが、本当の自分で接してほしいと話す寅子に花岡悟(岩田剛典)は「これじゃあ君の事ばかり考えてしまう」と言葉を残し帰っていきました。
浮かれ気分で自宅へ帰った寅子ですが、家の前には人だかり。
母は男性たちに玄関で「今日はお帰りください」と頭を下げています。
男は父:直言を贈賄の容疑で拘留したと言い家宅捜索の令状をみせます。
寅子の浮かれ気分は吹き飛んでしまいました。
父に贈賄の容疑がかかっている?いったいどういう事なのでしょうか。
猪爪家のピンチを誰がどう救ってくれるのでしょうか。
この記事を書いたライターです。
子どもの頃からのテレビっ子。翌日学校でドラマの話をするのが大好きでした。
今も変わらずその延長線で好きを形に残したいとライター活動を始めました。
あったかいほうじ茶を飲みながら、のんびりと好きなことを書いていこうと思います。
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