虎に翼第54話崔 香淑(ハ・ヨンス)との再会!多岐川幸四郎(滝藤賢一)との関係は?

虎に翼

家事審判所と少年審判所の合併の話し合いはまったく進展していません。

そして多岐川の態度からは今一つやる気が見られません。

戸惑いながらもできることを模索する寅子は多岐川に直接質問に行きますが、多岐川からはなぜ早く言わないと寅子を叱責されてしまいます。

多岐川はライアンの元に寅子を連れて行き、アメリカのファミリーコートの説明を求めます。

ライアンは多岐川のことを熱心な男と言うのですが、意外な姿ににわかに信じられない寅子です。

多岐川幸四郎、彼の実像はまだまだ謎に満ちています。

「虎に翼」第11週「女子と小人は養い難し?」(54)ネタバレあらすじ~前回までのあらすじ~

家庭裁判所設立準備に大忙しの寅子は家事審判所と少年審判所の合併が進まないことにヤキモキしています。

今夜は多岐川と双方との交渉、という名の飲み会を参加となりました。

酔った汐見を送り届けると汐見の奥さん:キョウコちゃんは寅子の女子部学友のヒャンちゃんでした。

志半ばで道を諦めたヒャンちゃん、あなたの望みを叶えるために私は必死で弁護士を続けていたの。どこにいてもあなたが幸せで笑っていられることを願っていた。憲法が新しくなった時、真っ先にみんなの顔が浮かんだ。なのに再会したヒャンちゃんの顔には笑顔が無かった。どんな辛く悲しいことがあったのか想像することは簡単。だけどこのままでは悲しい、悲しすぎる。

「虎に翼」第11週「女子と小人は養い難し?」(54)ネタバレあらすじ~その名前で呼ばないで~

酔いつぶれた汐見を多岐川とともに連れてきた寅子。
多岐川は「キョウコちゃ~ん」と汐見の奥さんを玄関先に呼び出します。
「ヒャンちゃん。。。」
お腹と腰をさすりながら出てきた女性は、間違いなくヒャンちゃんなのですが、寅子の顔を見ても何も言わず知らんぷりです。
「ヒャンちゃんだよね」しばらく沈黙ののちヒャンちゃんは厳しい顔のまま「その名前で呼ばないで」と冷たく言い放つのでした。
梅本
梅本

怒ったような表情で家の中に入っていったヒャンちゃん、寅子は多岐川に「今のは崔香淑ですよね」と聞いてみます。酔った多岐川は「ああ、そうだが」と答えた後、「しまった~!」と飛び起きて、寅子を家から追い出し玄関にカギをかけてしまいました。

佐田君を絶対家に連れて来るなってキョウコちゃんに言われたんだった!」
NHK好き主婦(鈴村春子)
NHK好き主婦(鈴村春子)

えっ?どういうこと?トラちゃんのこと知っててヒャンちゃんのその態度ってどういうこと?

なにか深い事情がありそうです。
ですがヒャンちゃんには会うことを拒まれてしまいそうで、ヒャンちゃんの本心がわかりません。
ヒャンちゃんと呼ばないでと言い、キョウコという日本名で生活をしている崔香淑
寅子を拒む理由もそこにあるのかもしれません。

「虎に翼」第11週「女子と小人は養い難し?」(54)ネタバレあらすじ~そうしなきゃいけなかった~

寅子は家に帰ってみんなに香淑の話をします。
梅本
梅本

あんなにトラちゃんと仲良かったのにと言う花江、直明も「優しくて明るい方だった」と不思議がりますが、はるは「そうしなきゃいけなかったんでしょ」と香淑の身を案じます。

NHK好き主婦(三村和子)
NHK好き主婦(三村和子)

確かにトラちゃんに敵意を見せたわけじゃない

NHK好き主婦(笹木たえ)
NHK好き主婦(笹木たえ)

きっといろんな事情があったんでしょうね。日本と朝鮮との関係、一言では言い表せないいろんな感情があると思う

「あなたの同僚とご結婚されたんでしょ?生きていればいろいろありますよ」と話すはるの言葉が胸に残ります。

確かに今は事情があってこうするしかないかもしれないけど、ヒャンちゃんの人柄や優しい性格、強い意志が変わることなんてないはず。

生きていればいろいろあるし、生きてさえいればこの先どうにかなることもあるはずです。

「虎に翼」第11週「女子と小人は養い難し?」(54)ネタバレあらすじ~汐見香子~

翌日、汐見は昨夜のことと香子のことを黙っていたことを寅子に詫びます。
寅子が「ヒャンちゃんなんですよね」と聞くと汐見は「チェ ヒャンスクでヒャンちゃんか。。」と笑い、彼女は自分と結婚し香子(きょうこ)と名乗る様になったと教えてくれました。
汐見は香子から頼まれているといい話を続けます。
  • ヒャンちゃんの兄は逮捕されて事件の予審会議の担当が多岐川だった
  • 多岐川は朝鮮で法律を学ぶ学生たちの手伝いをヒャンちゃんに頼んだ
  • 汐見との結婚は双方の家族に大反対され勘当されてしまった
  • 戦争が終わり国を出て汐見についてきたヒャンちゃんは、結婚し汐見香子と名乗っている
  • 行き場のない僕らを多岐川さんが居候させてくれている
ヒャンちゃんは「崔香淑のことは忘れて誰にも話さないで。トラちゃんはトラちゃんの仕事を頑張って」と汐見に伝言を頼んでいました
NHK好き主婦(鈴村春子)
NHK好き主婦(鈴村春子)

いろいろあったんだよね、ヒャンちゃん。

NHK好き男性(藤村茂)
NHK好き男性(藤村茂)
あの明るい笑顔のヒャンちゃんにもう一度会えますように
梅本
梅本
寅子はずっとヒャンちゃんのことを思い出していました。私は彼女との約束を果たせなかった、私にできることは無いのでしょうか」と汐見に尋ねます。そんなもんあるか」と部屋に入ってきた多岐川は寅子に冷たく言います。 
立ち聞きだけでなく勝手に話に割り込んでくる、なんてデリカシーの無い男なのでしょう。
多岐川は「香子ちゃんはすべて承知で汐見と結婚したんだ」と言います。
でも助けてほしくてもそう言えないひとだっているんじゃないでしょうか
寅子がこういうと多岐川は寅子に詰め寄ります。
ではこの国に沁みついている香子ちゃんの国への偏見を正す力が君にあるのか、ないなら黙ってろ。
時間は有限だ、君の時間は家庭裁判所設立のために使うべきだ。助けてほしいかどうかわからない人のために使う時間はない。今この国には愛の裁判所が必要だ
多岐川の言葉通り、家庭裁判所設立まで残りあと1か月です。

「虎に翼」第11週「女子と小人は養い難し?」(54)ネタバレあらすじ~お礼を言う奈津子~

桂場に呼び出された寅子は1人の女性を紹介されます。
花岡の奥さん、奈津子さんです。
寅子は思わず奈津子さんに近づき深々と頭を下げます。
「ごめんなさい、花岡さんが苦しんでいることに気付けませんでした
気付いていたら何か変わったかもしれないのに。。。寅子にはずっと自責の念がありました。
奈津子さんは寅子にお礼を言いたかったと言い、寅子にもらったチョコレートのおかげで久しぶりに家族が笑顔になれたと話します。
奈津子さんは寅子に「子どもたちの為にお互い頑張りましょうね」とほほ笑み帰っていきました。
少しだけ心の荷物が軽くなったような気がした寅子です。

「虎に翼」第11週「女子と小人は養い難し?」(54)ネタバレあらすじ~グッときた名シーン~

多岐川が寅子に言った台詞「ではこの国に沁みついている香子ちゃんの国への偏見を正す力が君にあるのか」について考えてみたいと思います。

ヒャンちゃんが本名を偽り、国籍を偽り日本で暮らすこと。寅子に崔香淑を忘れてほしい、ヒャンスクの名前を呼ばないでほしい

そう寅子に頼む理由は崔香淑として多くの辛く悲しい事柄を体験したからでしょう。

「私にできることがあれば」なんて寅子の偽善です。

今回ばかりは多岐川の意見に大いに納得してしまいました。

正論過ぎる、確かにヒャンちゃんがなぜ本名を隠して生きるのか、それは朝鮮人だとバレたくないから。

この時代まだまだ多くの人が朝鮮に、朝鮮人に偏見を持っていました。

今も全くないとは言えません。どこかで日本人が一番賢くて優秀で、他の国の人を蔑んだり馬鹿にしたりしていませんか。

偏見をなくすことができたら一番いいかもしれない、でもそんな風になるのはすごく時間がかかるし自分一人の力でできるわけではない。

何かしてほしいことをしてあげる、その位置づけこそが偽善に思えてしまいました。

いつかはまた同じように話せるときが来るかもしれない、そうなることを願って自分のできることをきちんとする。

無限ではない時間をどう使うかは本人次第なのだから、立ち止まらず進むべき場所へ動かなくては。

最後にみせた多岐川の笑顔にそんなことを思ったシーンでした。

「虎に翼」第11週「女子と小人は養い難し?」(54)ネタバレあらすじ~知恵と教養:~

今回は新しく寅子と家庭裁判所設立準備室で働く多岐川幸四郎、汐見圭を演じている滝藤賢一さんと平埜生成さんについて調べてみました。

多岐川幸四郎を演じている滝藤賢一さんについて調べてみました
滝藤賢一さんは1976年11月2日生まれ。無名塾出身の俳優さんです。
主なNHKドラマ出演作品です
作品名 放送年月 役名
大河ドラマ 龍馬伝 2010年6月 小松帯刀
      麒麟がくる 2020年 足利義昭
外事警察 2009年11月 久野秀真 役
チャンス 2010年8月 江藤卓巳 役
連続テレビ小説 梅ちゃん先生 2012年5月 三上和也 役
        あまちゃん 2013年 ライター役
        半分、青い。 2018年 楡野宇太郎 役
やさしい猫 2023年6月 恵耕一郎 役
個性的な役、特に変人をやらせたら右に出る人はいないくらい強烈なのですが、また別の変人の役をやっても変にダブらない。
まさに1人1人のキャラクターをきちんと分けているというかその役になりきっているような演技だと思っています。
多岐川はクセの強い人間ですが同時に愛情も深く持ちあわせている、大きな声で怒鳴ったかと思うとコロッと笑顔を見せたりする。
ストレートで変幻自在な多岐川の感情表現に注目していきたいと思います。
汐見圭を演じている平埜生成さんについて調べてみました
平埜生成(ひらの きなり)さんは1993年2月17日生まれです。
2007年に俳優デビュー、舞台作品を多く手掛け、現在はアルファエージェンシーに所属しています。
NHK好き主婦(三村和子)
NHK好き主婦(三村和子)

滝藤賢一さんと同じ事務所なんですね。

主なNHKドラマの出演作品について調べてみました。

作品名 放送年月 役名
おんな城主 直虎 2017年10月 徳川信康役
連続テレビ小説  カムカムエヴリバディ 2022年2月 榊原誠役
あなたのブツが、ここに 2022年9月 菅原祐二 役
「あなたのブツが、ここに」で亜子ちゃんに金の無心をする元夫を演じていました。
真面目な汐見君とは真逆のイヤ~な男だから全然わからなかった!
いろんな顔を見せられるこれから注目の俳優さんですね。

「虎に翼」第11週「女子と小人は養い難し?」(54)ネタバレあらすじ~次回予想~

花岡の奥さん、奈津子さんを見送った後、桂場は寅子に話しかけます。
「家庭裁判所の設立は急務だ、家族に恵まれた人ばかりではない」
民法が変わり、翌年から家庭裁判所が機能することは決まっているのに全国一律に動き出すにはまだ足並みがそろっていません。
寅子たちの仕事もいよいよ大詰めになってきました。
この任務を無事にこなさなくては。
寅子は必死です。
「正論は見栄や詭弁が混ざっていてはだめだ、純度が高ければ高いほど威力を発揮する」という桂場、これはアドバイスなのか単なる批判なのか。
どちらにしても家庭裁判所設立期限まで時間がありません。

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