虎に翼第68話星長官(平田 満)の死!寅子は親権をめぐる新たな案件に苦戦する

虎に翼

航一(岡田将生)と改稿作業をする寅子(伊藤沙莉)。

出来上がった本の表紙には佐田寅子補修と寅子の名前が刻まれていました。

『佐田寅子』の文字を見つめ、夫優三さんが法律の本を出したいという夢を代わりに叶えてあげたのかなと涙を浮かべながらほほ笑む寅子(伊藤 沙莉)

星長官は病に倒れ出来上がった本を見ることなく亡くなってしまいました。

長官の思いが込められた本、星 航一(岡田将生)は出がらし冥利に尽きると言います。

長官が出がらしだなんて立派過ぎる出がらしです。

第68話星長官(平田 満)の死!家庭裁判所には親権をめぐる新たな案件が?~前回までのあらすじ・ネタバレ~

休日返上で航一(岡田将生)と改稿作業をする寅子(伊藤沙莉)。

航一はおだやかではありますが「なるほど」と口にすることが多く、実際は何を考えているのか全く読めません。

戸惑いながらも法律と向き合う時間を楽しみ、改稿作業に没頭する寅子(伊藤 沙莉)

一方、家庭局では、家事部と少年部の親睦を深めようと寅子が昼食会を企画しますが全くうまくいきません。

忙しく働く寅子(伊藤 沙莉)には娘優未の心の変化など微塵も感じていません。

第68話星長官(平田 満)の死!家庭裁判所には親権をめぐる新たな案件が?~悩める判断~

昭和25年10月、星長官が亡くなり数か月後経ちました。

「新憲法下で初となる判断を迫られています、皆さんのご意見を伺いたい」二代目長官に就任した山本長官は集まった方々の意見をと言います。

そこにはお久しぶりの神保教授や穂高先生(小林薫)のお姿も見えます。

梅本
梅本

穂高先生は最高裁判事の1人に任命されていました。なんだか厳しい表情の穂高先生、先生は結論を悩んでいらっしゃるのか、それとも意見を口にすること自体をためらって見えるのか。新憲法における判決の難しさ、法律をどう解釈するか1人1人悩み判断を下しているのですね。

第68話星長官(平田 満)の死!家庭裁判所には親権をめぐる新たな案件が?~中山栄二君の親権~

東京家庭裁判所、家事部ではある案件に難航していました。

梅本
梅本

「お前が育て方を間違えたからだ」と言う父親。「全てを捨ててフランスに帰りたい」と嘆く母親。2人の子ども:梶山栄二(中本ユリス)は窃盗事件を3回起こし少年部で調査中、離婚調停中の両親は2人とも親権を持ちたくないと訴えています。

親権を譲らない案件があるなら持ちたくないと訴える人がいてもおかしくない。。か

というかこの親じゃ安心できないって思ってしまった

少年部が栄二に下す処分について、寅子(伊藤 沙莉)家庭部と協力して意見を交換できないかと相談に行きます。

お互いに守秘義務がある、互いの審判に影響を及ぼしちゃいけないと突っぱねる少年部の檀(ドンペイ)さん。

寅子は少年部と家事部が連携して事件に当たることで見えてくるものがあるのではないかと話しますが全く受け入れてもらえません。

寅子の頭の中には同僚の小橋浩之(名村辰)がニヤニヤして様子を見ています。

NHK好き男性(田中正吉)
NHK好き男性(田中正吉)

出た~お化け小橋!

NHK好き男性(藤村茂)
NHK好き男性(藤村茂)

ほらまた理想を追い求めてウザがられてる~

心配してくれているのか、やっかみのようでからかっているのか、寅子(伊藤 沙莉)は自分の頭の中に浮かんできた小橋浩之(名村辰)の妄想を振り払おうと必死にもがいています。

栄二君に希望の光を見つけてあげなくては!

第68話星長官(平田 満)の死!家庭裁判所には親権をめぐる新たな案件が?~優未のテスト~

帰ってきた寅子(伊藤 沙莉)に「優未頑張ったでしょ?」とテストの答案用紙をみせる子どもたち

梅本
梅本

優未のテストの点数は84点。確かにあと少しで100点です。「間違った部分はきちんと復習するのよ。そしたら次は100点だから」と話す寅子。「はい!」と元気で大きな声で返事をする優未、寅子は満足げにうなずきます。

NHK好き主婦(鈴村春子)
NHK好き主婦(鈴村春子)

あれ?寅子に見せる前に優未ちゃん赤鉛筆持ってなかった?

梅本
梅本

寅子の話を聞いた後、ちょっと考えるような顔をした優未。そしていつものように大きな元気な声で「はい!」と答えることで寅子を安心させようとしています。トラちゃん、頭の中が仕事でいっぱいになってない?優未の顔、ちゃんと見た?直人や直治、直明の様子、気にならなかった?

NHK好き主婦(笹木たえ)
NHK好き主婦(笹木たえ)

なんだか直人たちの様子がちょっと不自然だよね

賢い子だった寅子ならテストは100点が当たり前、優未はなんとか寅子に心配かけまいとして解答用紙の点数を直したように見えます。

佐田 優未(竹澤 咲子の本当の気持ちはよくわかりません。

月のものが今月は少し早く来てしまった寅子(伊藤 沙莉)は朝も起きられません。

佐田 優未(竹澤 咲子は「お姉さんだから大丈夫」と寅子に言い、直明と一緒に学校に行きます。

心配する直明(三山凌輝)だって。。。優未とじゃキラキラしないから。。。」と小さな声でつぶやく優未。

キラキラ?って何? 寅子はキラキラするものにしか興味がないって事?

うつむいた佐田 優未(竹澤 咲子の表情が気になります。

第68話星長官(平田 満)の死!家庭裁判所には親権をめぐる新たな案件が?~「なるほど」と言わなかった航一~

寅子(伊藤 沙莉)星 航一(岡田将生)と竹もとで会う約束をしていました。

航一は寅子に楽しい思い出をありがとうございましたとお礼を言い、父の病気を黙っていたことを謝ります。

ここで星長官が話してくれた序文の言葉を思い出すと言う寅子(伊藤 沙莉)

新しくて理想的なことを行うには相当の工夫や努力と日時を要する 
梅本
梅本

学生時代から何度も経験してきたのに、十分わかっているはずなのにうまくいかないと腹が立つ。何度も怒りながら理想とする道を探し奮闘してきた寅子。でもまたふりだしに戻った。寅子は今の仕事の現状をつい航一に愚痴ります。

静かに聞いていた星 航一(岡田将生)は寅子に話します。

悩む意味あります?その時の自分にしかできない役目があるかもしれないって。だからうまくいかなくて腹が立っても意味はあります、必ず。
寅子(伊藤 沙莉)の話に「なるほど」と言わずに自分の意見を話す航一。
寅子を励ますのではなく、航一なりの考えを寅子に伝えただけ、ですがこれは航一にとって寅子との距離が少し縮まった証拠なのかなと感じました。
梅本
梅本

航一の言葉を静かに聞き、竹もとの美味しい甘味を口にした寅子の心は少し柔らかくなったのでは?そんな2人を優しく見守る梅子さんの姿。穏やかな時間です。

第68話星長官(平田 満)の死!家庭裁判所には親権をめぐる新たな案件が?~グッときた名シーン~

憲法に違反しない合憲であるとする多数意見によって、最高裁は『尊属殺規定は合憲』との判断を下しました。

猪爪 直人(琉人)猪爪 直治(楠 楓馬)とともに道男(和田庵)が寅子に質問します。

尊属殺ってなんだ?

尊属とは自分より上の世代の人、その人を死なせてしまうこと。

寅子と直明は子どもたちにもわかりやすい言葉を選んで説明します。

殺人は死刑または無期懲役または3年以上の懲役となっているのに、尊属殺は死刑または無期懲役 初めから刑罰の重さが違う。他人を殺害するより親や上の世代の人を殺害することは罪が重いと考えられていました。人々は法の下に平等であるはずなのに。
梅本
梅本

父親から暴力を受けていた息子が投げつけられた鉄瓶を投げ返し、それが原因で父親を死なせてしまった。一審では執行猶予となったが検察は上告、最高裁でやり直しとなった。尊属殺の法律が憲法に違反していないかを最高裁が定める裁判。道男は言います「そんなの反してるに決まってるじゃん!」

最高裁の判決は合憲、憲法に反してはいないとされ裁判は再び行われ、おそらく重罪となると寅子は説明します。

尊属殺規定は現憲法に反するという意見を出した最高裁判事は15人中2人、矢野さんと穂高先生(小林薫)だけだった、と語る寅子。

「2人なんてそれっぽっちじゃなんも変わらないよ」と言う直治に寅子は反論します。

「判決は残る。おかしいと声を上げた人の声は、けっして消えない。その声が、いつか誰かの力になる日はきっと来る。私の声だってみんなの声だって、決して消えることはないわ。何度落ち込んで腹が立ったって、私も声を上げる役目を果たし続けなきゃね」
穂高先生(小林薫)の信念と勇気ある行動に寅子は再び活力を授かりました。
航一には愚痴ったものの、悩む意味なんてないと背中を押してもらい再び寅子は信念を持ち突き進む力となりました。
優未の寝顔を見てまた仕事を頑張ろうと思った寅子。
寅子の眼には優未の心の中が映っていないのに。。

第68話星長官(平田 満)の死!家庭裁判所には親権をめぐる新たな案件が?~知恵と教養:尊属殺について~

尊属殺という言葉、今回のドラマで初めて知りました。

調べてみると『祖父母・両親・おじ・おばなど、親等上 父母と同列以上にある血族(尊属)を殺害すること』とあります。

ちなみに自分より後の世代に属するものを卑属といい、子や孫、姪などが含まれるそうです。

尊属殺を重罰とするのは古代ギリシャや古代ユダヤの法にも定められていました。

日本でも1908年に制定された明治刑法では、自己または配偶者の直系尊属を殺した者について尊属殺人罪を設けていました。

また殺人だけでなくいろんな罪に対しても尊属加重規定により刑を重く制定していたそうです。

日本国憲法が変わり、法の下の平等という観点から合憲か違憲かとの論争はしばしば起きていたようですが、実際は1973年(昭和48年)に最高裁が違憲であると判決が下され正式に削除されたのは1995年(平成7年)だそうです。

第68話星長官(平田 満)の死!家庭裁判所には親権をめぐる新たな案件が?~最終回予想~

両親の離婚と栄二の親権、犯した罪への判決 家事部と少年部はそれぞれ解決策を考えてはいますが難航したままです。

尊属殺について違憲だと声をあげた穂高先生のこと、寅子の心にはどう映ったのでしょうか。

そして気がかりなのは優未、キラキラしていないとはどういう事なのでしょう。

 

 

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