母はるは「竹もと」で寅子と桂場の会話を立ち聞きし、黙っていられませんでした。
「女の可能性の芽を摘んできたのはどこの誰?男たちでしょ?」
今までスンとして男性社会を受け入れてきたはるでも娘の事となれば我慢できなかったのでしょう。
こうして寅子の女子部進学が現実のものとなりました。
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「虎に翼」第2週「女三人寄ればかしましい?」(6)ネタバレあらすじ~前回までのあらすじ~
母に女子部進学を反対され、この先どうしたらいいのか悩む寅子は甘味処で桂場等一郎に出会い、つい相談をもちかけます。
すると桂場は時期尚早だと言い母親1人説得できない寅子に男性と肩を並べることなど無理だと話します。
「君のように甘やかされて育ったお嬢さんは血を見る間でもなく傷つき泣いて逃げ出すのがオチだろう」と言う桂場の言葉を聞いて思わず「女の可能性の芽を摘んできたのは男たちでしょ!」と声を荒げたのは寅子ではなく母・はるでした。
新しい振袖を買う予定であった呉服屋の前を素通りしたはるは、六法全書を寅子に買い与えます。
「地獄を見る覚悟がある?」と母に聞かれ、嬉しそうにほほ笑む寅子。
こうして寅子の地獄への道が始まります。
自分の進むべき道を見つけた寅子の顔は嬉しさではちきれそう!
「虎に翼」第2週「女三人寄ればかしましい?」(6)ネタバレあらすじ~明律大学女子部入学式~
昭和7年春、寅子は明律大学女子部に入学します。
「法律を学びたい女の子なんてきっと変わり者に決まっています」と母にチクリと嫌みを言われますが、入学できる喜びでいっぱいの寅子には効果はありません。
入学式で学長に「君たちは婦人の社会進出という明るい未来そのものだ」と言われ、まんざらでもない寅子たち。
新入生60人、代表挨拶は桜川涼子、華族のお嬢様です。
涼子さんはお付きの女性から渡された挨拶文を広げずに、突然流暢な英語でスピーチを始めました。
「年齢も生い立ちも違う私たちですが志は皆同じでございます」
涼子様、素敵です~
式の後、寅子は穂高先生にのところへ挨拶に伺います。
そこへ帝都新聞の記者がやってきて穂高先生と寅子に取材をします。
鼻高々の寅子と褒め上手の穂高先生、素敵な組み合わせだね
希望と喜びに胸を躍らせている新入生60名の中には華族の桜川涼子さんもいました。
華族とは、皇族の次に高い身分で、ごく一部の人にしか与えられない身分です。
公家や武士であったり国家に貢献した人々が華族となり、その華やかな服装や生活ぶりは新聞や雑誌で特集が組まれるほどで、寅子も涼子さんの記事をスクラップしていました。
まるでモデルか芸能人みたいに注目される存在だったんだね
憧れの涼子様は自分の言葉で新入生代表として挨拶をしました。
この先、涼子さんと寅子は学友となります。
「虎に翼」第2週「女三人寄ればかしましい?」(6)ネタバレあらすじ~男装の女性:山田よね~
校内で迷子になった寅子は前を歩くスーツ姿の人に声をかけます。
振り向いた人は背も高く、背広にネクタイ、バッグを脇に抱え本を読みながら歩いていました。
寅子は思わず「素敵~!水の江瀧子みたい」と声を上げます。
松竹歌劇団の男役、ターキーのことね!
女性は時間の無駄だと思ったから入学式には出席しなかったと言い、スタスタと歩いていきます。
髪も短くして松竹歌劇団の男役のような服装は、男性に憧れていると言うよりも女性というだけでバカにされたりからかわれたりすることへの嫌悪感のように感じます。
女であることの良くない面ばかり感じて生きてきたのでしょう。
入学式での華やかな服装の寅子たちとは対照的な服装の女性は山田よね。
時間の無駄だと入学式に出席しなかったよねは、高い壁を作って他人を拒絶するような厳しさを感じます。
「虎に翼」第2週「女三人寄ればかしましい?」(6)ネタバレあらすじ~泣き出す先輩~
女子部の先輩たちに校内を案内してもらう寅子たち。
法服を着ているのはこの後の歓迎会で法廷劇をするためだと話してくれました。
最初は80人いたが今は7人になったという先輩たち。
すると「出た!魔女部!」「黒魔術でもするのか?新入生も引き返すなら今だぞ、嫁のもらい手がなくなるぞ」などと男子学生らがからかいます。
女子部に帰った途端大声を上げて泣き出す先輩・中山千春。
これ以上法律を学び続けるなら別れると婚約を解消されたのだと一期生のリーダー・久保田聡子が教えてくれました。
更に大声を上げて泣き続ける中山先輩を前に寅子は「自己紹介しませんか?」と言い、得意の「モン・パパ」を歌って雰囲気を変えようとします。
地獄のような雰囲気をなんとかしようと必死な寅子
気持ちはわかるけど自己紹介ってちょっと唐突じゃない?
80人いた一期生が7人になってしまった現実。
いろんな事情があって辞めざるを得なかったかもしれません。
その中には中山先輩のように法律を学ぶなら婚約解消だと言われた人もいたでしょう。
男子学生に執拗にからかわれたり、毎日バカにされたりした人もいたと思います。
女であること、男ではないということの違いをあれこれ感じながら過ごし、夢破れてしまった先輩たち。
入学式初日に世間の冷たさや男女の違い、現実の厳しさを感じた新入生たちです。
「虎に翼」第2週「女三人寄ればかしましい?」(6)ネタバレあらすじ~うっとうしい?~
寅子は沈んだ雰囲気を変えようとして自己紹介をして得意の「モン・パパ」を歌い始めます。
すると突然「うっとうしい!」という声が響きます。
驚く寅子に「ヘラヘラしてうっとうしい。お前みたいなのがいるから女はいつまでもなめられるんだよ」と近づいてきたのは男装の麗人・山田よねでした。
ビックリして尻もちをついてしまった寅子によねは「なんであんたみたいなのが女子部に。。どうせ法律がなにかもわかってないくせに」と言います。
トラちゃん、よねに言われたことが腑に落ちないんだね
優三さん、ピンチ!ストレスのはけ口になってる!
いままで自分のことをそんな風に言われたことなんてありませんでした。
寅子なりに気を配り雰囲気を盛り上げるために一肌脱いだのに、それがうっとうしくてなめられることになるのでしょうか。
この先、寅子とよねの関係はどうなっていくのでしょうか。
「虎に翼」第2週「女三人寄ればかしましい?」(6)ネタバレあらすじ~グッときた名シーン~
今回の印象深いシーンはよねが「うっとうしい」と言い放つところです。
入学初日、寅子はできるだけみんなと仲良くなろうと明るく振舞います。
スーツにネクタイの山田よねを「素敵~!水の江瀧子みたい」と褒めたり、校内を案内してもらっている時も積極的に先輩に質問します。
男子学生の言葉に傷ついた先輩が泣き崩れた時も「自己紹介しませんか?」と話題を変え雰囲気を変えようとします。
寅子に「ヘラヘラうっとうしい!」と怒鳴ったよねは、泣いている先輩に「あの程度で泣くのなら今からでも大人しく結婚した方がいい」と言い放ちます。
ヘラヘラ笑ってご機嫌を取ってその場の雰囲気をごまかそうとする、大声をあげて泣く、それこそが女のやり方だとよねは言いたいのでしょう。
たしかに女の人ってそういうとこあると思う
涙は女の武器だって言うしね
男が女を馬鹿にするのはそういうところに問題があるとよねは感じているのでしょう。
よねは女であることの矛盾や怒りを強く感じ、反発しているように思いました。
「虎に翼」第2週「女三人寄ればかしましい?」(6)ネタバレあらすじ~知識と教養~
今回は「虎に翼」の脚本を担当している吉田恵里香さんについて調べてみました。
吉田恵里香さんは1987年11月21日生まれ、神奈川県出身の脚本家です。
日本大学芸術学部文芸学科を卒業し、代表作としてはテレビドラマ『花のち晴れ~花男 Next Season~』『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』『恋せぬふたり』などがあります。
チェリまほ!好きだった!
朝ドラの脚本依頼が来た時、吉田さんは人の半生を描けるので人間の多面的な部分を掘り下げることができてとても楽しいと話していました。
テーマを選ぶ際に吉田さんがイメージしたのは”気の強い主人公”だそう。
自分の意見が言えて賢く、生意気だと思われても自分を貫く女性を応援したいといいます。
寅子たちの生きていた時代と私たちが生きている今を比べてみたりしながら、共感したり親近感を持って見て楽しんでもらえたらと話す吉田恵里香さん。
昭和初期の法律は、今では信じられないくらい女性に不利な内容でした。
女性が法曹分野に進むことなど理解されず難しい状況の中で道を切り拓いていった寅子のような女性たちがいたおかげで、今の私たちがあると思うのです。
その過程の中で湧いた疑問を寅子のように「はて?」と立ち止まり、「スンッ」としなくていい世の中になっていくよう願いを込めて作っているという吉田さん。
登場人物1人1人がいきいきと描かれているのも吉田さんならでは!ですね。
いろんな寅子の顔が見られるのを楽しみにしています。
「虎に翼」第2週「女三人寄ればかしましい?」(6)ネタバレあらすじ~次回予想~
いまだ女性には弁護士資格が与えられておらず、法律の道を志す女子学生は大学内でも白い目で見られていました。
男子学生に嫁のもらい手がなくなるぞとからかわれたり、法の道を志すならば婚約を解消するといわれたり、一期生の先輩たちも誹謗中傷との戦いに心を痛めています。
新入生60名はこの先どうなっていくのでしょうか。
志を高く持ち入学してきた寅子たちは女子部で何を学び、何を知るのでしょうか。
同じクラスの桜川涼子さんや山田よねさんとは上手くやっていけるのでしょうか。クセ強な同級生たちと寅子はどんな時間を過ごすのでしょうか
この記事を書いたライターです。
子どもの頃からのテレビっ子。翌日学校でドラマの話をするのが大好きでした。
今も変わらずその延長線で好きを形に残したいとライター活動を始めました。
あったかいほうじ茶を飲みながら、のんびりと好きなことを書いていこうと思います。
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