第9話明律大学女子部課外授業!猪爪寅子(伊藤沙莉)とともにみんなで裁判の傍聴に行く!

連続テレビ小説「虎に翼」は日本史上初めて法曹の世界に飛び込んだ、一人の女性の実話に基づくオリジナルストーリーです。

困難な時代に立ち向かい、道なき道を切り開いてきた法曹たちの情熱あふれる姿を丁寧に描いています。

夢と希望を胸に明律大学女子部に入学できた寅子ですが、「ヘラヘラしててうっとおしい」と怒鳴られたり 新聞記事には変わり者乙女などと書かれたりで現実は前途多難の様相です。

初めて法律に触れる寅子たちは理想と現実の狭間で大きな壁を感じ悩みます。

彼女たちにはどんな未来が待っているのでしょうか。

「虎に翼」第2週「女三人寄ればかしましい?」(9)ネタバレあらすじ~前回までのあらすじ~

学校を飛び出したよねを追いかけた寅子は、初めて裁判を傍聴することになりました。

裁判は離婚の決着がついていない妻が、母親の形見の着物の返還を求めるものでした。

暴力を振るわれ離婚は勝訴したものの再び夫側から控訴されている状態、つまり離婚が成立していないのであれば財産の所有権は夫にあり妻にはない。

そのため着物が返還されることは難しいと優三もよねもいうのですが、寅子にはどうしても納得がいきません。

寅子は穂高先生に質問しますが「法廷に正解はない」と言い先生は断言しません。

むしろ穂高先生は君たちならどう弁護するかどう判決が出ると思うか、考えてみてはどうかと話します。

いったい寅子たちはどのような答えを導くのでしょうか。

「虎に翼」第2週「女三人寄ればかしましい?」(9)ネタバレあらすじ~恥ずかしい保護~

穂高先生が出した宿題を考えるため、図書館で判例集を借りた寅子とよね。

そこに涼子様、梅子さん、崔さんも加わり一緒に考えようと場所を団子屋に変え、5人と涼子様のお付きの玉ちゃんも一緒に席に着きます。

あんみつを食べながらそれぞれ自分の意見を言い合います。

梅子は一度は離婚訴訟で勝訴しているのなら控訴審は有利に進むはずだから、着物は諦めて離婚を優先してはどうかという意見で、子供もいないのだからここからまた新しい人生を歩めばと言います。

ほかの2人は何も言いませんが梅子の意見が一番妥当だと思っているようです。

寅子は諦めたら終わりじゃないですか」とどうにか着物を返してもらえる方法はないか考えます。

よねが「男と女、そもそも同じ土俵に立ててすらいないんだ」と言うと、香淑は「ありえない」と言い涼子様は参政権もない、家督も継げない遺産も相続出来ない」と女と男の権利の違いを羅列していきます。

梅子も「姦通罪も女だけ、男は何人女を囲おうがお咎めなし」とあきれ顔です。

またしでも諦めモード、スン突入~

涼子様は穂高先生の考えを述べます。

  • 妻の無能力は必ずしも不利益なものではなく、夫に相談しなかったのなら取り消すことができる
  • 妻を一個の人格者とかんがえるならば”恥ずかしい保護”と言わねばならず
  • 夫による恥ずかしい保護をうけなければ女にはいばらの道が待っている
スンとして諦めることができない寅子は怒りを鎮めるため、今は無言であんみつを食べることしかできないのでした。

自分たちの考えを少しずつ話しはじめる寅子たち。

一生懸命考えてはいますがどこかで着物の返還は無理だと諦め、男と女の置かれている立場の違いを受け入れるしかないと諦めています。

民法は女性を守るべき弱い立場の人間と捉え、もしも夫に相談せずに妻がだまされるようなことがあったらそれを解消することができるとうたっています。

一見女性を擁護しているようにみえますが、そもそも女には判断できないという考えに立っているのだとしたらそれは保護ではなく”恥ずかしい保護”だというのです。

女性側からみても”恥ずかしい保護”をうけなくてはならないほど自分たちは無知で非力であると認めることになるのです。

「虎に翼」第2週「女三人寄ればかしましい?」(9)ネタバレあらすじ~見に行きませんか~

寅子とよねは必死に着物を取り戻すための方法を考えます。

暴力を振るわれたことで訴えを起こしその賠償金の代わりとして着物を返してもらうのはどうかと寅子はよねに尋ねます。

よねは「証拠がないし離婚裁判で賠償金が支払われた前例もない」から無理だと言います。

考えがまとまらないまま一週間後の穂高先生の授業となりました

原告敗訴、着物は取り戻せない」これが全員の意見でした。

険しい表情の寅子に穂高先生は「言いたいことがあれば言いたまえ」と話します。

法律に関しては敗訴となる結論しか出せず、でも諦めたくはないと言う寅子は民事訴訟法の第185条に望みを託します。

法律や証拠だけでなく社会、時代、人間を理解して自由なる心証の元に判決を下さなくてはならない

よねは「だからと言って法そのものを覆すわけにはいかない」と反論します。

寅子はみんなに「見に行きませんか?判決を」と言い、裁判官がどう判断するのか自分の目で見ようと言います。

トラちゃん、苦肉の策だね

穂高先生は「課外授業か、せっかくだから久保田君たちも誘おう」と言い、時間のあるものは一緒にいらっしゃいと言いました。

うかない表情の涼子様、梅子さん、崔さんですが意を決して「ご一緒させていただきます」と宣言します。

結局クラス全員で裁判の傍聴しに行くこととなりました。

傍聴に行ったからと言って望み通りの判決が出るかどうかはわかりません。

もしかしたらもっと最悪な判決が下るかもしれません。

ですが結果を思い悩むより現実をこの目で確認した方が何かこの先につながるものがあるかもしれないと思うのです。

「虎に翼」第2週「女三人寄ればかしましい?」(9)ネタバレあらすじ~満員の傍聴席~

課外授業として裁判の傍聴に行かないかと寅子に言われた新入生たち。

その中にはうかない顔をしている人たちがいました。

桜川涼子さま、梅子さん、崔香淑さん それぞれ法律を学ぼうとしたきっかけは辛く苦しい思いをしたからなのかもしれません。

悩みを振り払うように涼子さまは「ご一緒します」と先陣を切りました。

穂高先生と女子部のみんなが裁判所に現われます。

ぞろぞろと列を成して傍聴席へと向かう学生たちをみて、傍聴マニアの笹寿司店主は何事かと思います。

同じようにたまたまその場に居合わせた桂場等一郎も様子が気になります

入廷した裁判官は埋め尽くされた傍聴席の女性に一瞬驚きます。

穂高先生は裁判官に軽く一礼します。

前回とは全く違う雰囲気に戸惑いを隠せない峰子さん。

こんなにも大勢の女性が裁判を聞いてくれるなんて、峰子さんきっと勇気が湧いたと思うよ

今までの裁判では傍聴人などいないに等しい程度しかいなかったと思います。

ですが傍聴席にはたくさんの女性たちが座っています。

ほとんど知らない人達ですがそれでも峰子は自分の主張を聞いてもらえるだけでも嬉しかったはずです。

孤独な戦いがひとりじゃないと感じた瞬間だったのでは、と思いました。

「虎に翼」第2週「女三人寄ればかしましい?」(9)ネタバレあらすじ~判決の行方~

傍聴席に女性が大勢いることで峰子の弁護士はいつにも増して熱く峰子を弁護します。

嫁入り道具や母の形見の着物の返還、それだけが要望なのだと。

一方東田の弁護士は民法にあるとおり離婚が成立していないうちは財産は夫が管理するものであり、夫婦間で財産返還の手続きを求めること自体が論理的矛盾であると主張しました。

裁判官は休廷後判決を言い渡すと言い部屋を出ていきました。

訴えを起こした峰子さん、離婚判決に控訴している元夫、東田甚太。

双方の弁護士、初めての裁判を見守る女子部のみんな。

それぞれどんな気持ちだったのでしょう。

その場に居合わせた桂場等一郎もこの様子が気になるようで、別室から様子をのぞき見しています。

誰もがこの裁判で峰子さんは負けるであろうと予測しています。

ですが法廷に正解はないのであれば峰子さんが勝訴する可能性もあるかもしれない。

全ては裁判官に判断によるのです。

「虎に翼」第2週「女三人寄ればかしましい?」(9)ネタバレあらすじ~グッときた名シーン~

今回は寅子の葛藤が多く描かれていました。

峰子さんはあんなにひどい目にあっているのに離婚もできない、親の形見の着物も返してもらえない。

そんな女の人を救ってあげる方法はないのか寅子は一生懸命考えます。

考えれば考えるほど、調べれば調べるほど女性は無知で無能だという観念のもと、何もできないし権利や主義を主張する機会すら与えられていません。

思わず大声をあげて叫んでしまったり、家の中をドスドス歩き回ったりしながら自分自身の力の無さを再確認してしまったり。

始まったばかりの法律への道は母が言うように地獄の道なのかもしれません。

覚悟を持って進んだ道ですが、うまくまとまらなくて悩む寅子です。

でもその時間は無駄じゃないよ。

その時間は自分の為じゃなくて大きなうねりになるためのきっかけなんだよ。

寅子は表情豊かに喜怒哀楽の感情を表現していて、コミカルに演じていますが当の本人はめちゃめちゃ悩んでいるのでしょうね。

寅子が全身でおもいっきり突き進んでいくパワフルさがいろんな人を巻き込んで大きな力になっていくのだと第9話を見て感じました。

「虎に翼」第2週「女三人寄ればかしましい?」(9)ネタバレあらすじ~知識と教養~

今回は法服について調べてみました。

寅子たち新入生を歓迎するために先輩たちが法服を着ていました。

法服の襟元に白い刺繍がしてあるのが弁護士、赤い刺繍がしてあるのが検事、深紫の刺繍がしてあるのが判事の法服です。

明治時代、判事や検事の服装もまちまちであったため、ヨーロッパのガウン型の法服にならい制服を導入することになりました。

弁護士の白い刺繍は唐草模様検事と判事は桐の個数で裁判所の等級を区別していたそうです。

法服の色は黒と定められており、黒はどんな色にも染まる事がないことから裁判官の公正さを象徴していると言います。

現代でも法服はありますが着用しているのは裁判官のみ、黒一色で刺繍はありません。

それにしても法服の刺繍の美しいこと!デザインも素敵だし刺繍も緻密で思わず見とれてしまいます。

寅子や女子部の学生たちの法服姿を楽しみにしたいと思いました。

よねさんの法服姿、カッコイイだろうな~

「虎に翼」第2週「女三人寄ればかしましい?」(9)ネタバレあらすじ~次回予想~

課外授業として峰子さんの裁判を傍聴しに来た女子部のみんなと穂高先生。

原告の訴え通り、母親の形見の着物を取り戻すことはできるのでしょうか。

弁護士は互いに最後の主張を繰り広げます。

裁判官は休憩後判決を下すと言いました。

判決の行方が気になる寅子たち。

大勢の学生が裁判を傍聴しに来たところにたまたま出くわした桂場等一郎も別室から裁判の行方をのぞき見します。

裁判官が戻ってきました。

さてどのような判決を下すのでしょうか。

着物が峰子さんの手元に戻る日はやってくるのでしょうか。

梅本
梅本

どんな判決が出てもそれが今の現実だと受け止めるしかありません。

裁判官も非常に悩んでいるように感じました。

どんな理由で判決を下すのか、きちんと納得できるものだといいですね。

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