猪爪家の手伝いをして人の優しさに触れ、戸惑いながらも少しづつ変わってきた道男(和田庵)。
猪爪直道(上川周作)の背広を着た道男(和田庵)をみて涙ぐむ猪爪花江(森田望智)、道男は花江の支えになりたいと言い出します。
そこへ「お母さんから離れろ」と言い道男(和田庵)に殴りかかる子どもたち。
道男(和田庵)は自分に向けられた猪爪はる(石田ゆり子)の眼を見て、猪爪家から出ていってしまいました。
人を信じることって一体どういうことなのでしょう。
道男(和田庵)の居場所はわかりません。
そして突然倒れてしまった猪爪はる(石田ゆり子)さんの様子も気になります。
第59話倒れたはるに悔いのない人生を~前回までのあらすじ~
佐田寅子(伊藤 沙莉)は猪爪はる(石田ゆり子)さんの了承を得て、行く当てのない道男(和田庵)を猪爪家でしばらく預かることにしました。
佐田寅子(伊藤 沙莉)の判断は職場でも無茶だと批判されますが他に方法はないのです。
道男(和田庵)の預かり先を見つける為に早めに帰宅したいと申し出た佐田寅子(伊藤 沙莉)ですが、多岐川幸四郎(滝藤賢一)は全国の家庭裁判所の視察に同行しろと言い出します。
道男(和田庵)のことも家族のことも気になる佐田寅子(伊藤 沙莉)です。
第59話倒れたはるに悔いのない人生を~猪爪はる(石田ゆり子)さんの容態~
こんなの急すぎる!ダメだよ~弱気になっちゃったら!
はるさんにはまだまだ生きていく覚悟の背中を見せてほしい
「お父さんの代わりにあと10年は家族を支えるつもりだったんだけど。。。」と話すはるさん。「愛する子どもたちと自慢のお嫁さんと宝物の孫たちに囲まれて、何にも悔いは…」何にも悔いは…と言いながら言葉を無くすはるさん。そのはるさんの様子をみて花江は気づきます。
そう感じた猪爪花江(森田望智)は佐田寅子(伊藤 沙莉)に「道男君、道男君を探して」と言います。
トラちゃんが必ず道男を連れて来るから、はるさん頑張って!
第59話倒れたはるに悔いのない人生を~一番真っ当で優しい人~
道男は話します。「自分でわかってるんだ、俺はどこにいて邪魔者なんだ。父ちゃんは飲んだくれで暴力をふるうし、なのに母ちゃんは空襲の時俺を置いて父ちゃんを探しに行ったきり。あんたら大人は都合が悪くなると俺から逃げたり捨てたりするんだ。だから1人でいる方がいいんだ」道男の心は傷ついている、大きな悲しみや絶望を癒すにはまだまだ時間が必要、だからはるさんまだ死んじゃあダメなんだよ!
佐田寅子(伊藤 沙莉)も言い返します。
「誰でも失敗はするの、大人もアンタも。でも真っ当な大人は一度や二度の失敗で子どもの手を離さないの、離せないの。関わったらずっと心配なの、そういうもんなの!」
道男(和田庵)は「カッコつけんなよ、母親の為に探しに来ただけなのに」と文句を言います。
「だったら何?母さんは私が出会った中で一番真っ当で優しい人なの。だから今アンタのことが気になって仕方ないの。最後に悔いが残っちゃう、そんなの絶対イヤなの。会ってくれたらその後は道男(和田庵)の好きにすればいい。ずっとずっと心配かけてきたの。だから最後くらい願いを叶えさせてあげたいの」
扉の外で佐田寅子(伊藤 沙莉)は泣きながら道男(和田庵)に頭を下げます。
第59話倒れたはるに悔いのない人生を~よくここまで1人で生きてきたね~
はるさんの優しさがあふれている。。。
はるさんは道男に伝えたいことや教えてあげたいことがたくさんあったと思います。人の優しさに触れる機会が少なく、優しくされても素直に受け取れない、どう応えたらいいのかわからない道男。時間をかけて教えてあげたかったことや伝えたい思いがはるさんにはたくさんあった。でも大事なことは何があっても受け止めてくれる人がいること、帰る場所があること、そしてそれを受け入れることができるようになること。
第59話倒れたはるに悔いのない人生を~最後のお願い~
大切な人との最後の時間ってこういう風に過ごしたいなと思いました。
言いたいことを言い、伝えたい感情は露わにし、その人との一番濃い時間に戻って過ごしたい、そんな風に思いました。なんにしてもお別れは辛いですね。
第59話倒れたはるに悔いのない人生を~グッときた名シーン~
全てのシーンに涙が止まらず、非常に心揺さぶられる回でした。
佐田寅子(伊藤 沙莉)がドアの向こうにいる道男(和田庵)に対して必死に話しかけるうちに、自分の母親がいかに優しくて真っ当な人間なのか言葉にするところ。
道男(和田庵)に謝って許してもらうことが唯一の悔いている事かとおもいきや、この先道男が生きていく中で常に頭に浮かぶような言葉を残すところ。
最後まで家族のことを考え、困らないようにアドバイスを残すところ
最後まで親として生きているところ
死の描き方にはいろんな意見があると思いますが、私の最期は猪爪はる(石田ゆり子)さんのようになれたらいいなと思いつつ佐田寅子(伊藤 沙莉)と同じ気持ちでおかあさん死んじゃ嫌だ~と泣きました。
第59話倒れたはるに悔いのない人生を~知恵と教養:猪爪はる(石田ゆり子)さんについて~
猪爪はる:旧姓直井はる 実家は丸亀で旅館業を営んでおり、本当は女学校へ行きたかった。
直言が大学のゼミではるの実家に来てはるさんに一目ぼれし結婚を申し込んだ。
その時思ったのは自分が結婚する旨味はなんだろうか。
母親は旅館が発展していくために娘はるの結婚を利用するつもりだった。
猪爪はる(石田ゆり子)にとっては丸亀から救い出してくれる人が欲しかった。
猪爪はる(石田ゆり子)さんは非常に合理的な考え方ができる人だと感じました。
料理と整理整頓が得意で、猪爪家の家計も家事も完璧に管理するしっかり者の猪爪はる(石田ゆり子)。
佐田寅子(伊藤 沙莉)には早く結婚して欲しいと思っているがおそらくそれは体裁で、本心は結婚など興味がなくもっと学びたいことをちゃんと理解していたはず。
夢を語る佐田寅子(伊藤 沙莉)に厳しいアドバイスをするのも、親としての建前。
父親の直言(岡部たかし)が佐田寅子(伊藤 沙莉)に甘すぎるため、敢えて憎まれ口を買って出たのだと思うのです。
きっと燃やしてくれと頼んだ日記にも当時の猪爪はる(石田ゆり子)さんの悩める気持ちが記されていたでしょう。
賢くて先を読む力もある猪爪はる(石田ゆり子)さんは、悲しみから立ち直るためには時間とお金が必要だといいました。
現代でさえ、そこまで考えて心配してくれる人はなかなかいません。
心と胃袋を満たすことの重要性を知っている人でした。
猪爪はる(石田ゆり子)さんを失った猪爪家は大きなシンボルを無くしてしまったように感じます。
猪爪花江(森田望智)と佐田寅子(伊藤 沙莉)、猪爪はる(石田ゆり子)さんから受け取ったバトンの重さに潰れてしまわないか心配です。
第59話倒れたはるに悔いのない人生を~次回予想~
猪爪はる(石田ゆり子)さんが旅立ってしまいました。
自分なりに準備をしていた猪爪はる(石田ゆり子)さんなので、残された家族が困ることが無いようにいろいろ想像していたようです。
道男(和田庵)も猪爪はる(石田ゆり子)さんと最後の時間を過ごすことができました。
親を失った佐田寅子(伊藤 沙莉)と猪爪花江(森田望智)はこの先の猪爪家を背負っていく立場になりました。
家族みんなが協力して毎日を過ごしていきますが、やはり「女房なきは火のない炉」です。
この記事を書いたライターです。
子どもの頃からのテレビっ子。翌日学校でドラマの話をするのが大好きでした。
今も変わらずその延長線で好きを形に残したいとライター活動を始めました。
あったかいほうじ茶を飲みながら、のんびりと好きなことを書いていこうと思います。
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