松任谷由実さんの「青春のリグレット」をモチーフにし、綿矢りささんが書いた小説をドラマ化したユーミンストーリーズ。
自分の思い通りに恋愛を手に入れ楽しんできた菓子が、夫の浩介から突然言われた「離婚」から昔の恋愛とリンクしていくストーリーです。
「私を許さないで 憎んでも覚えてて」
菓子の前に現われて消えていった人たちは菓子の事をどう思っているのでしょうか。
菓子の事はどんな記憶として残っているのでしょう。
誰かの記憶の中で菓子は生きているのでしょうか。
松任谷由実「ユーミンストーリーズ」ネタバレ3話あらすじ~前回までのあらすじ~
浩介から離婚を切り出され、思わずコテージを飛び出した菓子。
友達の千尋に電話で愚痴ると「いつかは切り出されてたよ。浩介にだって感情はあるんだし」と言われてしまいます。
「菓子っていつも本当の事言わないじゃん。それって一緒にいるの辛いと思うよ」と千尋に言われる菓子。
浩介は追いかけてきてくれません。
夜道をさまよう菓子は一軒のログハウスにたどり着きます。
入り口には百葉箱があり庭にはなぜか墓石があるこの場所は、菓子が昔の恋人・陸と過ごした場所でした。
ログハウスには大学生たちがいて、外で写真を撮る菓子に「何してるの?」とヒカルが声をかけます。
菓子は陸と過ごしたこの場所で何を思うのでしょうか。
懐かしい思い出なのか、思い出したくないような記憶なのかどっちなんだろう
松任谷由実「青春のリグレット」ネタバレ3話あらすじ~あの日がそこにある~
トイレを借りたいと言ってログハウスの中に入ってきた菓子。
ログハウスの中では大学生たちがお酒を飲んで盛り上がっています。
陸との旅行の事が鮮明によみがえってきます。
墓石の前でお酒を飲む菓子に「そういう態度だと呪われるよ」と言う陸と「庭石だと思えば風流だよ」とふざける菓子。
陸って真面目な人だよね
陸は唐突に菓子の理想の人生は?と尋ねます。
ちゃんと働いて結婚してまともに生きていく、少しはいい人間になれるようにと答える菓子。
「こうやって楽しい事だけして生きていけたらいいのに」という菓子に、2人でいろんな場所に行って死ぬまで楽しい事しようと言い出す陸。
楽しいことだけの人生なんてあり得ない、きちんと働いて真面目に生きていく事が本当の自分が考えている理想なのだけど、出来ないことを夢見ていたい気持ちは誰もが持っていると思います。
陸と過ごしている今がとても楽しい訳ではないけど、少し現実逃避してみたい思いを言葉にした菓子。
部屋に戻ろうとしたとき、流れ星が2つ流れたと陸が言いました。
「もっと自由にいろんなことしてもいいんだよ」と菓子に話す陸。
陸にとっての理想の人生とはどういうものなのでしょうか。
松任谷由実「青春のリグレット」ネタバレ3話あらすじ~全部いい思い出~
ヒカルはトイレから出てきた菓子を部屋に誘います。
どうしてここに来たのか聞かれ、昔の彼と旅行に来てここで別れ話をしたと菓子はヒカルに打ち明けます。
ヒカルは「離婚したらその人と寄りを戻せば?連絡とってみたら?」と言いますが菓子は「無理だよ」と笑います。
2人の関係性によるよね、また会えるかどうか。
ヒカルは「大丈夫だよ、全部いい思い出になってるから」と優しく言い菓子にキスをします。
菓子はヒカルを受け入れますが、天井のしみを見つけ冷静さを取り戻します。
「ちょっと吐きそうかも」とトイレに行くふりをしてコテージを出た菓子。
見上げた夜空に流れ星はありません。
浩介とやり直すための旅行の昔の陸との旅行と目的は同じだと菓子は感じたのでしょう。
絆を深めようとした旅行は逆に2人の溝を深めることになってしまいました。
相手の気持ちを察してうまくやることができる菓子なのに、一番近くにいる人に自分らしさを見せることができませんでした。
浩介が浮気をしたのには自分にも問題があったのではないか
「大丈夫、きっといい思い出になるから」と言ってくれたヒカルの言葉は、菓子がこの現実を乗り越えるための勇気になるのかもしれません。
ヒカルの想いを受け入れてしまいそうな菓子は天井のしみを見つけて我に返ります。
陸と過ごした日もヒカルといる今もかわらずそこにあるもの。
松任谷由実「青春のリグレット」ネタバレ3話あらすじ~戻ってきた菓子~
コテージに戻った菓子はソファで寝ている浩介に「ただいま」と声をかけます。
その時浩介の携帯が鳴り、浮気相手から菓子を心配する通知が入ります。
それを見た菓子は衝動的に車のカギと財布と携帯をベランダから外へ投げ捨ててしまいました。
陸との別れを鮮明に思い出したのね
あの日目覚めた菓子は陸が買いに行ってくれたサンドイッチを美味しいとほおばります。
陸が行ったのは「しらかばヒュッテ」というこの辺りでは有名なお店です。
結構かかったと楽しそうに話す陸は、昨日の話の続きを始めます。
本気で考えてるわけじゃないと遮る菓子に陸は「本音とか言えなくなってるの、すげぇ嫌なんだよね。菓子が自由に生きていくのを守ってあげたい」と続けます。
菓子は親友の千尋に陸といると自分の嫌な部分が出てくるから別れたいと話していました。
菓子が本音を話さずにうわべだけの関係を保とうとするのが本当は辛いんじゃないかと考える陸。
菓子の言葉や態度は本音でいるつもりでも、陸や千尋からみれば本心じゃないように感じるのでしょう。
菓子が菓子らしく楽しくいられるようにと悩む陸。
しかし菓子にとっては無意識に出てしまう自分なりの処世術なのです。
松任谷由実「青春のリグレット」ネタバレ3話あらすじ~どれだけ退屈していたかわかる?~
陸に「自由に生きてくのを守ってあげたい」と言われた菓子は「ちょっと笑えるんだけど」と小馬鹿にした態度で話を続けます。
「さっきから本音は言ってるの。私陸との将来なんて考えてないの、別れるつもりなの」
「やり直すために来たのに」と小さく反論する陸に「陸は悪くない、そもそも付き合ったのが間違いだった」と言う菓子。
もう帰ろうと言う菓子とこんな気持ちのままじゃ帰れないと言う陸。
陸は「俺が悪かった、予定通り滝見て帰ろう」と謝り、菓子のことが好きだと言うのですが、その言葉に菓子は逆上してしまいます。
「私にはその感情がないの、陸の事好きじゃないの、楽しくないの。この一年どれだけ退屈していたかわかる?これ以上私の貴重な時間、無駄にしないでよ!」
キッチンにいた陸は手に持っていたグラスを叩きつけます。
菓子はどんどん嫌な自分になっていくのがわかるのにもう戻れません。
この旅行は菓子を喜ばせようと陸が一生懸命に考えたものでした。
おそらくその気持ちを菓子も気づいていた、だからこそ余計にイライラしたのでしょう。
別れようと思っている相手に将来の夢を話したり未来に繋がる話などしたくないと思います。
せめて旅行中は普通に過ごそうとした菓子ですが、一度開いてしまった感情の蓋はすべてを吐き出さずにはいられなかったようです。
菓子の気持ちは陸の心を深くえぐる言葉でした。
傷ついた陸は牛乳が入ったグラスを叩きつけてしまいます。
松任谷由実「青春のリグレット」ネタバレ3話あらすじ~グッときた名シーン~
3話の一番の見どころは陸と菓子のケンカのシーンだと思います。
美味しいサンドイッチを美味しそうに食べる菓子に牛乳を渡しながら話す陸。
菓子が本音を言えるように自分が守ってあげたいと話す陸、その言葉を聞く菓子の表情がどんどん曇ってこわばっていきます。
陸に別れるつもりだと言い、しょうもない話しないでと言う菓子は「陸は悪くない、そもそも付き合ったのが間違いだった」と告げます。
同じ言葉を浩介が菓子に言いました。
「菓子は悪くない、結婚したのが間違いだった」
陸に言った同じ言葉が浩介の口から、過去の自分から今の自分に返ってきた菓子。
同じ立場に立ったら相手の気持ちを理解することができたのでしょうか。
絆を深めようとした旅行は溝を深め、別れを決定的なものにしてしまいました。
菓子が好きだと言われても、自分にはその感情が無いと冷たく陸に言う菓子。
キッチンにいる陸に「一緒にいても楽しくない」と話す菓子は、さげすんだような表情から次第ににらみつけるようになり「どれだけ退屈していたかわかる?」と感情をぶつけます。
今までお互いに抑えていた感情をぶつけ合う2人の迫力が印象深いシーンでした。
菓子の言葉を黙って聞いている陸の背中やぐっとこらえた横顔、こらえきれない怒りなど菓子の表情だけでなく、陸の心も画面から伝わってきました。
陸も菓子と同じように本音を言えない人なんだよ。
だからあふれてしまったんだね。
松任谷由実「青春のリグレット」ネタバレ3話あらすじ~知識や教養~
今回は「青春のリグレット」に出演された方々について調べてみました。
夏帆さんは1991年6月30日生まれの32歳。
小学5年生の頃原宿でスカウトされ、2003年から芸能活動を始めました。
主演映画「天然コケッコー」では多くの新人賞を受賞し、最近ではテレビドラマ『silent』で生まれつき耳が聞こえない女性:桃野奈々を演じ、その深い演技力に多くの人々が涙を流しました。
ドラマタイトル | 放送年月 | 役名 |
カレ、夫、男友達 | 2011年11月 | 犬山育子 |
キッドナップ・ツアー | 2016年8月 | ゆうこちゃん |
大河ドラマ いだてん | 2019年6月 | 清水りん(青年期) |
不要不急の銀河 | 2020年7月 | 河原秋 |
星とレモンの部屋 | 2021年3月 | 里中いち子 |
いろんな役に挑む挑戦的なイメージがあるなぁ
存在感がある女優さん。演技力高いよね~
金子大地さんは1996年9月26日生まれの27歳。
2014年にアミューズが主催したオーデションで受賞しデビューしました。
ドラマタイトル | 放送年月 | 役名 |
フェイクニュース あるいはどこか遠くの戦争の話 | 2018年10月 | 猿滑里留 |
ひよっこ2 | 2019年3月 | 天下井先輩 |
腐女子、うっかりゲイに告る。 | 2019年4月 | 安藤純 |
しもべえ | 2022年1月 | 佐々木辰馬 |
大河ドラマ 鎌倉殿の13人 | 2022年6月 | 源頼家 |
育休刑事 | 2023年4月 | 秋月春風 |
「腐女子、うっかりゲイに告る」を観てから注目してる!
今後が楽しみな俳優さんの1人だよね
中島歩さんは1988年10月7日生まれの35歳。
日本大学藝術学部文芸学科を卒業し2013年に舞台「黒蜥蜴」で俳優デビューしました。
ドラマタイトル | 放送年月 | 役名 |
連続テレビ小説 花子とアン | 2014年 | 宮本龍一 |
植木等とのぼせもん | 2017年9月 | 久野征四郎 |
大河ドラマ 青天を衝け | 2021年 | 徳川慶篤 |
岸部露伴は動かない | 2021年12月 | 高窓修一 |
アナウンターたちの戦争 | 2023年8月 | 川添照夫 |
デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士 | 2023年12月 | 半谷雅人 |
あれからどうした | 2023年12月 | 斉藤和也 |
ちょっとクセのある役がはまるハンサムだよね
少し鼻にかかったような声がいいんだよね~
松任谷由実「青春のリグレット」ネタバレ3話あらすじ~次回予想~
陸と過ごした旅行でケンカとなり、別れるつもりだと言った菓子。
菓子の言葉に陸は手に持っていたグラスを叩きつけました。
戻れないところまでぶつかり合った2人はどうなったのでしょうか。
離婚を告げられた菓子はこの先どう生きていくのでしょうか。
ぶつかり合って傷つけあった苦い思い出も時が経てばすべていい思い出に変わっていくのでしょうか。
陸との時間が菓子の人生に与えたものは後悔なのでしょうか、それとも思い出なのでしょうか。
この記事を書いたライターです。
子どもの頃からのテレビっ子。翌日学校でドラマの話をするのが大好きでした。
今も変わらずその延長線で好きを形に残したいとライター活動を始めました。
あったかいほうじ茶を飲みながら、のんびりと好きなことを書いていこうと思います。
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